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神の名を求めて  作者: ササン木
神界編
41/54

不吉な予感




突如として送られてきた国王への殺害予告⋯

それに、名防省にいるもの達は騒然としていた


「だ、誰がこんな物を送ってくるのだ!?」

環境省の副大臣であるネスは手紙を手に取りそう呟いた


「国王を殺そうとするなど、なんと愚行なことをしようとする奴がいるものだな⋯!!」

その者は机を睨み、拳を握りしめていた


「へ、平和大臣様⋯!そ、そう怒らないでください⋯」

一般兵はその者を落ち着かせようと必死だった


「なぜ私がここまで怒っているのか分からないのか!」

平和大臣は低く、けれど透き通る声で全員に問いかけた


「前国王様が何者かに殺された⋯」

兵士たちはその事を思い出したかのように下を向いた


「そうだ!二度とそんなことがあってはならん!!」



名防省のリーダーとされる「国王」

それは、ジャポンと言われる国の国王のことを指す

この世界で最も古く存在する国であり、初代国王の頃から名防省のリーダーとして、活躍したとされている。

前国王は戦うことを何よりも嫌っていた。


その姿に前国王の信者は世界中にいた


「世界は力で支配するものでは無い!!

対話という、強力な道具が私たちにはある!」


この言葉は世界の常識を変え、平和へと導いた。


前国王は名防省の活動を休止させ、自分の(ジャポン)に戻り、国民を幸せにした。


しかし、今から約10年前

何者かによって、王国が破壊され、人々が惨殺された

それにより、前国王は殺されてしまった

そして、弟に当たる人物が新しい国王へとなった。

それが今の国王である。


「この世は力だ!!!

力を持たぬ者は殺されていく!!」

この言葉はまるで前国王に向けているようだった。

最初は批判が絶えなかったが、日を追う事に、認められ

今では、世界中の尊敬の的である





「これは、苦渋の判断だが⋯お前らにここへの立ち入り禁止を命ずる!

いつどこにこの犯人がいるかは分からん!ここに入って良いのは信用出来る者だけとする!」

平和大臣はそう告げた


「平和様の言う通りだ⋯敵の能力も分からなければ、何時ここへ来るかも分からない⋯!」

ネスは覚悟の顔をしてその場を離れた。



「国王様⋯?お気は確かでしょうか?」

平和大臣はベットに入ってる国王に話しかけた。

しかし、返事は無い


「国王様がこれだけ不安を感じていらっしゃるのだ!

それは、我々が弱いからだ⋯」

再び下を向き、自分の不甲斐無さに絶望した


「お前らが気を病むことは無いぞ⋯」

ベットから掠れた声で聞こえてきた


「国王様⋯ありがとうございます。

期待に応えられるように精進していきます⋯」

そして、平和大臣はその場を離れた




「おい、ヒロ。この後はどうするんだ?」

ネルがヒロに話しかける


「⋯何か、不吉なことが起こる気がするんだ、」

ヒロは遠くの空を見た。そこには羽が全て抜けた鳥が落下していた


「あぁ、俺も同じだ。」

ネルは同じ空を見た。そこには骨だけになった鳥が回っていた


「ひとまず、ネスに修行のことを伝えて、不吉な予感のことを言おう。何かあるかもしれない」


そして、2人は名防省へと戻ることにした



「ヒロ!帰ってきたか⋯実はこんなことがあってな⋯」

ネスは起きたことを話した


「国王様への殺害予告!??や、やっぱり悪いことが⋯」

ヒロは同様していた


「国王様は今寝込んでいらっしゃる⋯」

ネスは心配している顔で国王の部屋を見た


「しかし、ここにはGネームの人が居ると思うけど、そんなに焦ることなのか⋯?犯人が来たとしても、すぐに守ることが出来ると思うんだけど⋯」

ヒロはまだ事の重大には気づいていなかった


「ずっとこの場に大臣様達が居るわけないだろう」


「で、でもその気になれば国王様自ら戦うことだって出来るんじゃないのか?」


「い、いや、そうもいかなくてな⋯

こ、これは言っていいものなのか、」

ネスは何か言いたそうにしている。


「じ、実は、国王様はSネームを持たないんだ、」


「国王様がSネームを持っていない⋯?」

ヒロはその言葉に衝撃を受けた


「俺と同じ人が居たなんて⋯」


「王家の者は、代々Sネームを与えられない。それが“初代国王の呪い”とされているんだ」


「呪い⋯通りでそんなに慌ててるわけだな⋯

よし、話をしたいから中に入れてくれ」


「ちょ、ちょっと待ってくれ、今はいることは――」

ネスは止めようとしたが、辞めた。

ヒロを止められることは出来ないと悟ったからだ。ヒロの目はいつもの目ではなくなっていた。それは人を守る目だ。


名防省の奥、国王の執務室。

 その重厚な扉の前に、平和大臣ミカが立ちはだかっていた。


「ここから先は通せない。今、国王様に近づけるのは限られた者だけよ」


 ミカの声は冷たくも毅然としていた。


 だが、ヒロも譲らない。


「……ふざけんなよ。俺は、国王様と話がしたいだけだ。助けたいんだよ!」


「気持ちは分かる。でも、あなただって誰にも疑われていないわけじゃない」


「だったら聞くけど、あんたは俺を信じてないのか?」


「信じてる。でもそれと、通せるかは別問題よ。私は平和大臣、感情で判断はしない」


 ヒロは舌打ちし、一歩踏み出した。


「……もう、我慢できねぇんだよ」


 その一歩に、ミカは一瞬バランスを崩した。

 背中が扉にぶつかり、ヒロの強い視線を間近に受ける。


 ミカは黙ったまま数秒、ヒロの目を見つめ――やがて小さくため息をついた。


「……まったく。アンタのその頑固な性格に免じてあげるわよ⋯」


 彼女はゆっくりと体をどけ、扉に手をかける。


「でも、一人で行かせたりはしない。私も一緒に入るわ。いいわね?」


「……ああ。ありがとな」


 扉が重々しく開く。

 その先に、王の姿があった。




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