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憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
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迷惑でなければ

配置転換

柚那ゆずなちゃんと結婚式を挙げるはずだったのに不運の事故に巻き込まれて帰らぬ人になってしまった。まだやり遂げていないことがあっただろう、行ってみたい場所もあっただろうと考えると自分が仕事を休んで守ってあげればこうはならなかったと思うと悔しくて仕方ない。


もう何もする気にはなれず、寝付けない、フラッシュバックがする。仕事に行ってもいつもならしないミスをして動悸どうきや息切れに過呼吸を起こしてしまう日々が続いてしまう。心配してくれた上司が心療内科に行こうと同行してくれた。


今まであった出来事を全て話して診断された。

「うつ病、適応障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、生死に関わるような体験をして強い衝撃を受けた後で生じる精神疾患」


この状態で仕事をするのはハッキリ言って不可能なので診断書をもらって休職をすることになる。


上司に申し訳ないと頭を下げる和真かずま。よくこの状態になっても仕事を頑張ろうとしてくれたと頭を撫でてくれてよくなったらまた働こうと蘇我駅そがえきまで送ってくれた。


念の為、実夢みゆにもライン電話で伝えた。

「ムリしながら頑張っていたの偉いね。個人的な話だけど新しいバレエ教室に異動になってそれが千葉県ちばけん佐倉市さくらしって場所だから居候いそうろうさせてほしい」


その話を聞いて見ず知らずの人を家に上げるのではなく、顔馴染みの実夢が来るならいいかな。


ラインで居候いそうろうする分には構わないし、必要な荷物があれば郵送してもらっていいよ。この状態だから家事も出来るか分からないし、ずっとうつむいているかも知れないけどそれでもよければ。


数日後、和真かずまの家に実夢みゆの荷物が届く。段ボールを開けて片付けた方がいいかなと思いつつも何をどこに置きたいとかあるのかなというのもかんがみてリビングの隅に置いていた。


居候いそうろうするのは構わないが通勤時間はどれくらいかかるのか調べてみると電車で30分くらいで通える範囲内だと分かった。


自分で家を探して必要な物を買ってとなると出費もかかるし、それならば生活するには最低限揃っているこの家の方が実夢にとってもいいし、和真かずま自身も1人でいるよりも誰かといた方がいいと考えていた。


実夢からラインのメッセージが届いた。

「明日、電車で向かうから駅まで迎えに来て欲しい。調べたら3、4時間くらいかかるみたいで大変だから業者にお願いして陸送してもらうことにしたよ。だから家に駐車場あれば置かせて欲しいし、ないなら近くの駐車場を借りるよ」


あくまでも和真かずまが住んでいるのは賃貸、柚那ゆずなちゃんが乗っていた車を売却すれば置くことは出来るがどうするか考えていた。


売却するか、免許を取って和真かずまが乗り続けるか。

実夢が蘇我駅そがえきに着く頃で迎えに行く和真かずま、車をどうするかを聞こうかなと決めた。


聞くと実夢みゆの車が来るのは翌日、走行距離や年式等を見比べてどっちがいいのか調べていた実夢。


また駐車場を借りるのもお金がかかるからどちらかを売却しようとなり、家に持ってきてもらった自分の車を中古車販売車で高く買取ってくれる場所で売却することを決めた。


山梨県やまなしけんからお金を払って持ってきたのに売却していいのかと尋ねたらこれも中古車でもうすぐ車検だったからいいのと笑顔で答えた。

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