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憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
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聖地

ここはどこなのか

車に戻ってカーナビで検索をする実夢みゆ。古い機種なのか名称や電話番号、住所で調べても全く出てこない。いったいどこに行こうとしているのか、和真かずまには知らされていなかった。


カーナビで調べるのを諦めてスマホのマップアプリで検索をして車を走り出した。柚那ゆずなちゃんからずっと行ってみた場所だったから嬉しいとテンションが上がっていた。


今度はどういう映えスポットに行くのかな、知らない場所だったとしてもこういう場所に向かうからと伝えてくれてもいいのになと感じていた。


柚那ゆずなちゃんが行きたい場所があるからと途中で立ち寄った。和真かずまが降りようとすると話があるから車の中にいてと実夢みゆに引き止められる。何か悪いことをしたかなと言われた通り座っていた。


「今から行くのは恋人の聖地と呼ばれている千葉ちばポートタワーに行くからそこでサプライズを渡すのもいいかも。その間、実夢みゆは行きたい場所があるから終わったらまた連絡して。迎えに行くからさ」


そう言ってウィンクをしていると柚那ゆずなちゃんが戻ってきて再び車は目的地に向かって進む。


やっとどこに行くのかを伝えてもらえたもののなぜ恋人の聖地に行くのか。手紙を書いたことを実夢みゆに伝えた覚えもないし、当然内容についても。


実夢みゆからの素晴らしいアシストしてもらったからにはここで渡そう、早かれ遅かれ柚那ゆずなちゃんと結婚したいと思っているから意を決して自分の気持ちを伝えよう。そのために仕事を死ぬ気で頑張らなきゃ。


車は千葉ちばポートタワーに着いて和真かずま柚那ゆずなちゃんが降ろして駐車場から見えなくなった。柚那ゆずなちゃんに手を繋ぐ和真かずま、会えない期間があったものの長年付き合っている相手に気持ちを伝えると考えると緊張して手汗が出てくる。


入場料を支払ってハート型のオブジェを見つけてかわいいから2ショット撮ろうよと手を引っ張ってその場に向かっていく。スタッフさんにスマホを渡して写真を撮ってもらう。


どこで伝えるかを考えながら上に登っていく。

目がキョロキョロしてここぞという場所を探していると柚那ゆずなちゃんが足を止めた。カバンの中で何かを探している様子が見受けられる。


柚那ゆずなちゃんがカバンから取り出した。

「たしかこれで合ってると思うけど、たまたま見つけたから買ったよ。和真君かずまくん、どうぞ」


それは限定の鉄道模型で数万円するような品物しなもので欲しいとは思っていたが高価すぎて受け取るのを躊躇ちゅうちょしてしまうほど。


数万円の物をもらっておいて数千円のものを渡すのも気が引けると思いつつもプレゼントがあると和真かずまも渡す。


等価交換にはなっていないが、自分で見つけてかわいいと思ったものを喜んでくれたらな。気に入らなかったらフリマアプリで売ってもいいよと前置きをしておいた。


トートバッグとハンカチ、そして手紙を渡すと笑顔で抱きついた。


和真君かずまくん柚那ゆずなのために時間をかけて選んでくれたものを売るなんて出来ない。大切に使わせてもらうよ。逆に高ければ喜ぶだろうと思われている方がヤダな。それにこのお手紙、直筆じきひつでしょ?時間をかけてくれたのが伝わるよ」


喜んでくれたのなら嬉しいが、手紙を読もうとしていたが恥ずかしいから後で読んでと伝えた。

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