表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
86/104

出かける前に

急な変更

前日ギリギリまで便箋びんせんに何を書くか考えていた。使うかと思って多めに買っておいた大学ノートにこれを書こう、あれを書こうと悩みつつこれは違うとちぎってはぐちゃぐちゃにしていた。何とか当日までに書き終えた。


そして当日を迎えた。小さめのクリアファイルに書いた便箋びんせんと封筒で閉めて無くさないようにしていた。カバンは実夢みゆに前買ってもらった前車両の秋田新幹線「こまち」のショルダーバッグに入れ、後は軽く食べられるお菓子とお水も詰めてちょっとしたピクニック感覚でいた。


日中に行こうという話だったが柚那ゆずなちゃん、実夢みゆ共に午前中は予定が入ってしまい夕方からじゃないと難しいとそれそれライン電話で報告がある。ならば先に雑貨屋で予約をしていたかわいいトートバッグとハンカチを取りに向かった。


少し寝ようとアラームをセットして布団に入る。

気がついたらいびきをかいていると呼鈴が鳴る。宅配を頼んだつもりはなく、本人受け取りの郵便かなと思ってドアを開ける。そこで和真かずまは驚く。


そこに立っていたのは菜の花がプリントされた白いワンピースを着てツインテールにしている女の子。それは紛れもなく柚那ゆずなちゃんだった。


和真君かずまくんはお寝坊さんだから少し早く迎えに来たよ。そう笑顔で話しているが、なぜ寝ていることが分かったのか全く理解が出来ない。理由を聞いても野暮やぼなことは聞かないようにとはぐらかされる。


ついて行くと運転席に座っていたのは短い髪の毛にミニミニツインかわいいでしょと水色のトップスにピンクの桜柄のミニスカートを穿いていた。


予定時間より早いけどと再度聞いてみた。

なぜ寝ていることが分かったかというと和真君かずまくんのスマホに位置情報のアプリを入れさせてもらったから。卒業が決まってアルバイトもない大学生がすることはスマホか寝るかくらいだからね。


人のスマホに勝手にアプリを入れたのか、それも分からない場所にひっそり隠れるような感じに置かれていた。だからなのか、スマホの容量が重くて電池の消費が激しく、動きが遅い時があって困っていたがそれが原因だった。


話を聞いていると女の子の中では位置情報アプリをお互いに入れて共有をするみたい。家にいて数時間スマホが稼働していなかったら寝ている、暇なら出かけようとか待ち合わせなどに使用するのが主な目的のようだ。


何のためにラインやツイッター、インスタグラムなどがあるのかなと思ってしまう。その上常に監視をされているような気がしてゆっくりしようとしている時に家にいて暇なら出かけようと言われるのもイヤだなと感じていた。


車内で問題の位置情報を消そうとした。だが柚那ゆずなちゃん、実夢みゆからは消したらダメだよ。だって何時にどこで何をしているのかを把握しておきたいからと笑顔で言っているが全然笑える内容ではなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ