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憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
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帰国の理由とは

経験を活かして

柚那ゆずなちゃんと今度、デートに行くならどこに行こうかなと妄想をしているとスマホが鳴る。


和真かずまのラインが鳴り響く。誰かと思ったら柚那ゆずなちゃん。


「急にゴメンね。ゴールデンウィークに和真かずま君と行きたい場所があるんだけどどうかな?電車でも行けるけど最寄駅から歩かなきゃ行けなくてね。免許取ったから助手席に乗って欲しいな」


ドライブデート、普通男の人が運転をして女の子が助手席に乗せるのが定番で確認のためにそこを聞くと問題はないとのこと。


ゴールデンウィークか、この時まだ春休みで次の履修登録りしゅうとうろくをしておらず先輩にどのコマに何を取ればいいか待っているような状況でとりあえず決まったら再度連絡をすると柚那ちゃんに伝えた。


新学年となり、前期の講義が始まった。とは言っても高校生までのようにクラス発表があって机を並べてというスタイルではないために同じキャンパスにいる和真かずまには実感はなかった。


柚那ゆずなちゃんとのドライブデートをする予定のゴールデンウィークがやって来た。休むのも任意だが、出席日数ギリギリでテストが受けられなくなるのもまた個人に委ねられている。それが大学生。まだ4月とは言えどと先輩に相談をする。


自分の週間予定を見せてこの講義は毎年同じレジュメを使う教授、出席しなくても後からレジュメをもらえる教授の講義だよと先輩たちの知恵を借りれたおかげでこの日なら行けそうという日を捻出することが出来て柚那ちゃんに伝える。


迎えに行くから住所を教えて欲しいと言われたが、学生寮だと周りから冷やかされるか分からない。何を言われるかと危惧きぐして歩いて少し離れた駅に来て欲しいとお願いをする。


当日、駅で待っていると水色の軽自動車が止まってクラクションを鳴らす。柚那ゆずなちゃんが下りて、乗るようにと促される。紫とピンクのグラデーションのワンピース、それも花柄でかわいい。


運転席に乗ってカーナビで茨城県いばらきけんにある国営ひたちなか海浜かいひん公園にセットをして動き出す。眠かったら寝てもいいからねと柚那ゆずなちゃんは言うが、ドキドキで寝れないよと思っていた。


何か話さないとって思っていると柚那ゆずなちゃんから話しかけてきてくれた。


柚那ゆずなね、イタリアにいたバレエ団体が経営難で人員整理の対象になったの。イタリアの大学に行くのにも全くイタリア語が読めない書けないだから日本に帰ろう。そこで見かけたのが川崎星南女子大学かわさきせいなんじょしだいがく実夢みゆが同じ大学にいたことを知ったのは入学してからだけどね」


和真かずまが気がかりになっていたことが明らかになって少し安心したが、それならば教えてくれてもよかったのにナイショにしなくてもと思っていた。


車を走らせて数時間、目的地に着くと多くの人が入園を待っていて中に入ると見渡す限りのネモフィラ、例えるならば水色や紫の絨毯じゅうたんといった感じだ。


かわいいとテンションをあげてスマホで写真を撮る柚那ゆずなちゃん。しばらく歩くと観覧車を見つけて乗ると上から見るネモフィラはまた違った様子を見せていた。スマホのインカメラで写真を撮る。


途中でご飯を食べつつ気づいたら閉園時間になっていて和真かずまが朝指定した駅に着いたのは夜遅く。勉強大変だけど頑張ってねとキスをして車を見送った。

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