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憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
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行方はいかに

ピクニックデート

8月になり、柚那ゆずなちゃんは行こうとしている公園に問い合わせをして向日葵ひまわりが咲いているかどうか確認していた。


その情報は和真かずまにラインで送られてきていた。夏休みはデートのない日は派遣アルバイトをして少しでもお金を稼ごうと考えていた、案件があれば平日でも土日でも関係なく働こうかなと。


仕事内容は基本的に電話がメールで届いて最終判断は派遣アルバイト本人に委ねられていた。出勤の他に代理のようなものもあり、他の誰かが行けなくなったら代わりに行く。数時間拘束されて何も連絡がなくても給料に反映されることがある。


果たして家で待機をしているだけでお金をもらってもいいものなのかと考える和真かずまだった。派遣のアルバイトにはこういうこともあると柚那ゆずなちゃんにラインをするとお弁当作っておくからどうなったかだけ教えて欲しい。


3時間ほど待って何も連絡がなくて柚那ゆずなちゃんに連絡をすると電車で今から向かうから待っていて欲しいとのこと。この時、素直にうん分かった。近くになったら連絡をしてとは言えなかった。


なぜかって、柚那ゆずなちゃんは中学を卒業するまで自他ともに認める方向音痴で自分がいてやっと目的地に辿り着くような感じだった。それこそ実夢みゆの時みたいに乗る電車を間違えて真逆に行かれては迎えに行くのが大変。それを恐れていた。


かと言って和真かずま自身、着替えて用意してとなるとしばらく時間がかかる。どうしたらいいかと考えて、その路線を走るターミナル駅や乗換駅で随時連絡してもらって確認のために乗換案内を見てホントにそこにいることを証明をしたかった。


着替えを済ませ、乗換案内と柚那ゆずなちゃんのラインを見ると自分の住む学生寮の方角に向かって着実に進んでいることが分かりホッとした。


集合場所に着いたと連絡を受けて和真かずまも改札を通って柚那ゆずなちゃんを見つけると黄色に向日葵ひまわりが描かれたかわいいワンピース姿に抱きつく。思わずピクニックデート初めてだねと呟く。


和真かずま柚那ゆずなちゃん、手を繋いで電車に乗って途中で乗換をして目的地のひまわりガーデン武蔵村山むさしむらやま公園に着いた。


園内にはどれだけ咲いているのか数え切れないくらいの向日葵ひまわりがあり、手を繋いでいることを忘れるくらい走り回っている柚那ゆずなちゃんがいた。もうその姿は天使でしかなかった。


走り回って向日葵ひまわりをバックに他の来園者にスマホを渡して撮ってもらったり、キレイだなと呟きながら何枚も向日葵ひまわりを撮影をしている。


小腹が空いてきたのか、和真かずまの腹の虫が鳴る。

そろそろお昼ご飯にしようかと近くのベンチに座ってお弁当を広げる。


あまり自信がないけどと謙虚に語りながらおにぎりを食べる。程よい鮭の量に少し塩が効いていて美味しい。その後、から揚げを食べて玉子焼きを食べさせてもらった。


その時、この玉子焼き初めて食べる気がしない。どこかで食べたことのある懐かしい味がした。柚那ゆずなちゃんに尋ねると実夢みゆから作り方を聞いたとのこと。だからなのかと納得をしていた和真かずま


時間がゆっくり流れているのか、気づいたら既に日没を過ぎていて電車に乗る。途中で和真かずまが駅を降りてまたデートしようねと電車が進んで行った。

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