表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
74/104

気のせいだろうか

嬉しいイジワル

大学生活が始まって数週間後が経って派遣アルバイトをしながらサークル活動に講義と最初はなれなかったが、何となく順応じゅんのうしてきたなと感じていた。


4月末からゴールデンウィークが始まる。高校生までは祝日は休みのことが多かったが大学生になると違う。決められた回数の講義をしなければならないと決められているため、祝日だろうがゴールデンウィークだろうが関係ない。


ある日、講義が朝イチがある日で大学の掲示板には休講との文字。アラームを鳴らして起きてきたのに講義が振替になっていた。それも土曜日になっていてマジか、翌週土曜日の朝イチのために大学に来る日があると思うと憂鬱ゆううつな気持ちだった。


だが、この時あることを思いついた。

講義があるならアルバイトは入れられない。ならば電車に乗って実夢みゆに会いに行こう。もしアルバイトならその店舗に行こうと決めた。


翌週土曜日の予定を実夢みゆに聞くとアルバイトで働いている店舗名と住所が送られてきた。乗換案内アプリで調べると電車で約1時間と表示されてこれならば今からでも行けるくらいだなと考えた。


講義を終えてスマホを見ると10時半。今から電車に乗っていけばちょうどお昼時でいいかもと考えた。来た電車に飛び乗って多摩川たまがわを越えて神奈川県かながわけん川崎市かわさきしに向かった。


駅に着いて店舗に行くと駅チカで利便性がいいなと思いつつトビラを開けて案内をされる。メニュー表を見てチーズドリアをタブレットで注文し、届くのを待っていた。


その時だった。

お水を運びに来てくれた女性店員さんと走り回っている男の子とぶつかってトレーに乗った水が和真かずまにかぶってしまう。その店員さんの名前は椎名しいなという名札を付けていた。もしやと思いつつ仮に柚那ゆずなちゃん本人だったとしても決して言えない。


それはアルバイトで接客中だからだ。

「お客様申し訳ありませんでした。すぐにおしぼりを持ってきますね、和真かずま君。柚那ゆずなのこと覚えていてくれた?」

そうささやいておしぼりを取りに行った。


椎名しいなという店員さんは紛れもなく柚那ゆずなちゃんだった。忘れることなんて出来ないし、いつもまた会いたいと常に考えていた。


チーズドリアを食べて会計を済ませると先程の椎名という店員さんが会計をしてくれた。レシートを見るとこれが新しい柚那ゆずなの連絡先と書かれていた。とりあえずどういう事なのか聞きたいことも踏まえてラインを電車の中で送る。


いつ日本に帰ってきたのか?日本に帰ってきたのならばなぜ連絡をくれなかったのか、実夢みゆはこのことを知っているのかと質問ばかり送った。


その日の夕方、ライン上で友達になった柚那ゆずなちゃんから返信が届いた。


「まず、いつ帰ってきたかというと川崎星南かわさきせいなん女子大学に入学するために帰ってきた。帰ってきたのはある人からナイショにしようって伝えられたから。知ってるも何もそれを提案してきたのが実夢みゆだよ」


偶然、柚那ゆずなちゃんと再会を出来たと喜んでいたが、色々と話を聞いていると実夢からの根回しだったと聞かされて来ることを知っていたようだ。


どうしてナイショにしておく必要があるのか、これをサプライズと言えばそうなのかもしれないが事前に伝えて欲しかったと思っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ