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憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
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大学生

どう違うの?

学生寮に住むことになり、これで現住所が発行されたような感じでアルバイトをすることが出来る。ずっと同じアルバイトをするのもいいが冬にやっていた派遣という形でスポットとして色々な場所に行っても悪くない。


同じ場所で長続きするかは分からないし、それならば電車に乗って知らない場所に行って働く方が新鮮な気持ちでちょっとした旅路に行く感じがしてそちらの方が向いていると思っていた。


派遣登録を行って入学式までは全て行けると登録して連絡が来るのを待っていた。いいのか悪いのかは別として入学式前日まで近辺から遠方まで電車賃を払ってアルバイトに向かっていた。


スーツを着て入学式に向かう和真かずま。誰か知っている人がいないかなと見渡しているが、誰もおらず寂しいなと感じていた。実夢みゆが寂しいから自分に電話をかけてきた気持ちが分かる気がしていた。


鉄道学部という珍しい学部でどれくらい同じ学部にいる人がどれくらいいるのだろうかと思って入学式を終えた。正門でスマホで写真を撮って実夢みゆに送った。


すると実夢みゆから電話がかかってきた。

「大学入学おめでとう、詳しい鉄道学部については答えてあげられないけれど大学生活、部活やサークル。アルバイトのことなら相談に乗れるからいつでも連絡してね」


電話でその言葉を聞いてどれほど心強いか。不安な自分にそうかけてくれるのは友達だからっていうのもあるが、自分が同じ気持ちになっていたからだろう。


しばらくすると履修登録りしゅうとうろくの仕方を教えてもらうために食堂で話を聞いていた。そこに勝手に振り分けられている必修科目とそれ以外で半年間で決められた単位数を登録しなくてはならず、自分で決めるのは選択必修と呼ばれるもの。


入学して最初の履修登録りしゅうとうろく。何の知恵もない和真としては何をどのようにやったらいいのか全く分からない。とりあえず実夢みゆに聞いてみた。


それについての質問にラインで返ってきた、

「そうだよね、最初はどの講義を取ったらいいか分からないよね。同じような内容でも教授によってやることが全然違ったりするからね。そういうのも含めて部活やサークルに入って先輩たちに聞いてみな」


部活やサークルか……。この大学に入るために頑張ってきたからそこまで気にしていなかった。


翌日から私服で大学に通うようになると色々な部活やサークルからチラシを配ってウチの部活にウチのサークルに入って欲しいとグイグイ来る姿はちょっと引いてしまう程だった。


似たようなサークルが複数あってそれぞれのサークルに顔を出すとあそこは名ばかりで何もしていない、通称飲みサーって呼ばれる飲み会ばかりやっているサークルだからお金がいくらあっても足りないと敵視しているのか罵りあっている。


鉄道が好きでここに来た。ならば鉄道に関するちゃんとしたサークルにも入りたいとサークルを行うクラブハウスの事務所で聞くと鉄道研究会を勧められた。


そして案内された場所に向かって先輩がやって来て新入生で入部したい旨を伝え、手続きをした。決して飲みサーではありませんようにと口には出さず、心の中で思っていた。

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