不安
連絡先が
前日に長電話をしていた柚那と電話をしていた実夢。急にラインにメンバーがいませんという表示になっていた。どういうことなのかネットで調べると相手のアカウントが無くなったことに寄るものでブロックをされたわけではない。
朝のスクールバスで実夢は和真君に話した。
ラインからメンバーがいませんという表示になっているのが自分だけなのか確認したかったため。
今、スマホを持っていないから家に帰って確認をすると伝えた。グループラインからも抜けていることから何かあったのかもと思っていた。
授業後、スクールバスに乗って家に帰ってスマホを見ていた。すると和真のラインにも同じようにメンバーがいませんと表示されていてメッセージのやり取りだけが残っている状況だった。
とりあえず電話をする。
「おかけになった電話は現在使われて居ないところにいるとガイダンスが流れる」
ならばと番号メールで送る。
忙しいから返事が出来ないのかなと思いつつ数日、数週間待っても和真と実夢のもとには電話やメールもなく全くの音沙汰なしで心配していた。
便りがないのは元気な証拠。そういう言葉があるもののここまで連絡が取れないのは過去にない。
和真はブログ、実夢はインターネットで調べるだけでなくツイッターやインスタグラムでハッシュタグ椎名柚那の名前で虱潰しに探しているが全く出てこないし、ブログでも柚那に関する記事や写真もない。
きっとスマホが故障しているだけできっとそうだよ。和真と実夢、それぞれそうであってほしいし連絡が取れないことに不安を感じていた。
とりあえずブログの記事や写真だけでなく、ツイッターやインスタグラムでハッシュタグで出てくるまでやり続けよう。元気でいてくればそれでいいと思っていた。
そのような生活を数ヶ月続けているとブログの記事で柚那に関するものを見つけたよと帰りのスクールバスで伝えてきてひと安心する。これでホントにスマホが故障していると確信をした。
モヤモヤして蟠りを感じていた和真と実夢。気になって中々寝つけれない日や眠りが浅かったりして寝不足気味の日もあった。
和真自身としては学校の行き来、行くといってもバレエ教室がある日に実夢と一緒に行くくらい。
だが実夢は違う。学校の行き来だけでなく、バレエ教室に行ってその上でアルバイトもしている。寝不足がバレエやアルバイトに支障をきたすこともある。スクールバスでは寝るように促した。
別に中学校にスマホを持ち込んではいけないという明確な決まりはないもののどうしても持っていなきゃやだというほどゲームや動画を見るわけでもない。
クラスメイトから持ってこればいいのにと言われるが仮に持ってきても柚那ちゃんについて調べるくらいだろうと客観的に見ていた。




