ラッキー
かわいい祭り
出かける前日になって前に博多座のように和真と柚那ちゃんが実夢姉の家に迎えに行って3人で駅に行こうと決まった。話を聞いていると柚那ちゃんだけでなく、実夢姉もかなりの方向音痴で行きなれた場所じゃないと不安だと聞いた。
当日、ワニの刺繍の入ったポロシャツを着て荷物を準備している和真。すると呼鈴が鳴って柚那ちゃんがやって来た。夏服の制服に暑さ対策で麦わら帽子を被っている。
冬服で来たのかと思うくらい夏服も同じような感じだが、聞いたら素材が違うから風通しがよくて涼しいよとニコリと笑う。そんなことどうでもいいから早く実夢を迎えに行くよと和真の手を引っ張っていた。
実夢姉の家に行くとやはり制服を着ていた。男からしたら制服は学校で着るものだという認識だが女の子にとって制服は学校で着るものでもあるがファッションの1つ。卒業してもコスプレとして着る子もいるよと駅に向かいながら歩いていた。
佐伯駅からバスに乗って国東市にある大分空港まで約2時間、高速バスに乗っていた。お菓子を食べながら喋っている。
バスで国東市にある大分空港に着いて人生初の飛行機に乗るために搭乗手続きをする。前もって怖くて手を繋いだり、抱きついたりするかもしれないということを柚那ちゃんと実夢姉に伝えた。
飛行機に乗り込み、走り出して空を飛ぶ。初めてでずっと空を眺めていていると柚那ちゃんと実夢姉は空を眺めるのもいいけど私たちのことも眺めてよと冗談っぽく言っていた。
約1時間程で着陸体勢に入っていた。感覚としては離陸して少しして着陸するような感じで怖い怖いと思っいきり柚那ちゃんと実夢姉の手を握っていた。恥ずかしさよりも怖さが勝っていた。
ホテルのチェックインの時間を見るとゆっくりしている時間ない。兵庫県の伊丹空港を下りてモノレール、阪急電車を乗り継いで大阪梅田駅に着いて地下鉄の御堂筋線に乗って天王寺駅に向かう。
待っているとパンダのラッピングのされた特急電車「くろしお」が入ってきた。和真自身、この電車が走っていることは知っていたがどの時間に走るとは知っていても大分県から行くとなると時間的に難しいと半ば諦めていた程だ。
柚那ちゃん、実夢姉は中にあるシートにヘッドカバーにもパンダがいてドアにもパンダがいる。それだけでなく、電車のライトのところがパンダの目のようになっていてとかわいいとテンションが上がっていた。
偶然遭遇した電車なのにまるで私たちのためにこの電車に乗るために組んでくれたと勝手に喜んでいた。だが違う。あくまでもチェックインの時間をもとに逆算して飛行機や電車に乗っていた。
柚那ちゃん、実夢姉共に笑顔でいてくれるならばこの旅行はいいものになったとまだホテルにも着いていないのにも関わらず満足をしていた。この数日でどれだけこのような笑顔が見られるのだろうと顔を眺めていた。




