表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
25/104

遠足

天気による

色々あってスマホを手に入れることになった和真かずまだった。最初はパステルグリーンのかわいいスマホを持つことに恥ずかしい気持ちもあったが、しばらくするとその気持ちも薄れていく。


スマホを持ってからというものの大変なことばかりで同じ機種で機関音痴な柚那ゆずなちゃん。ガラケーが皆無に近いからスマホを買うのは分かるが、使い方が分からずにいて写真を撮ろうとするといつもブレる。だからインカメラで撮るのは和真かずまの役目だった。


近くに公園があれば誰かに撮ってもらったり、私服姿や髪型を変えるだけでなくかわいい制服だからと学校のない日でも持ち歩くほどだ。


何より驚くのはいつもスクールバスを降りてそのままバレエ教室に行っていたのだが、スマホを買ってもらってからというもの家にスマホを取りに帰る。


柚那ゆずなちゃんだけならともかく、和真かずまにもスマホを持ってきてと伝えてそこからバレエ教室に向かう。柚那ゆずなちゃんがレモンイエローのスマホがかわいいと見せびらかすのは分かるが、なぜか和真かずまもスマホを買ってパステルグリーンだと言う。


和真かずまとしては男なのにかわいいものが好きなのかとバカにされるかと思ったら実夢みゆさんや他の子たちの反応は羨ましい、かわいいものが好きな男の子いいと思うよと頭を撫でる。


そしてそれが日常化したのか、和真かずまのスマホについて言う人は誰もいなくなっていた。あとをおうようにスマホを買った女の子たちと連絡を交換もしていた。


ある日、いつものように学校に行くと遠足のチラシが配られて晴れたら高崎山たかさきやま動物園、雨が降れば大分おおいたマリーンパレス水族館、通称うみたまごに行くと決まった。当日の天気は曇りになっている。


当日の天気は雨。傘を持ちながらスクールバスに乗りこむ和真かずま柚那ゆずなちゃん。水族館に行くの初めてだから楽しみとテンションが上がっていた柚那ゆずなちゃんだった。


スクールバスで学校に着いて今度は観光バスに乗り込む。小学生と中学生全員を乗せた数台のバスがうみたまごに向かって走っていく。


和真かずま柚那ゆずなちゃんは同じことを思っていた。遠足じゃなくて水族館デートならスマホを使えたのにと。現地に着いてすることはまずインスタントカメラを買うことから始まる。


インスタントカメラを売店で買って和真かずま柚那ゆずなちゃんは一緒に回る。手を繋いで歩きたい柚那ゆずなちゃんに対して揶揄からかわれるのがイヤな和真かずまだったが、全校生徒に知られれば問題ないとよく分からない理屈で手を繋ぐことになった。


案の定色々言われつつもフル無視してお客さんにペンギンやアザラシ、カワウソ、イルカ、ペリカンとかわいい動物たちとインスタントカメラで撮影をする。スマホを持って改めて気づいたことがある。


インスタントカメラだったらすぐに写真が見れるわけではなく、現像をして初めて確認することが出来るからそれもそれで楽しみだねとニコリと笑っていた。


ひと通り見終わってお土産コーナーで柚那ゆずなちゃんはピンクイルカのかわいいぬいぐるみとゴマフアザラシのキーホルダーをお揃いで買って出る。


再び観光バスに乗り込み、学校に戻って来る。

そして観光バスからスクールバスに乗って帰る時に今度また水族館デートしようねと柚那ゆずなちゃんはささやいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ