中学生
キレイだな
気がついたら柚那ちゃんは小学校を卒業式を迎えていた。レンタルした紫の袴を着て、出席をしていていつもと違った感じでキレイだなと見蕩れていた。式を終えて卒業生を見送った後に在校生の帰宅時間になり、突然手首を掴まれる。
あの桜の木の下で写真撮ろうよ。
そう言って柚那ちゃんは和真を連れて行ってインスタントカメラで写真を撮ってもらう。スクールバスに乗り遅れてしまい、歩いて帰って行く。
歩いて帰るには少し遠い上、柚那ちゃんは袴を着ているからおんぶして行くよと提案をした。大丈夫と一緒に歩いていると歩きづらそうにしており背中に背負って帰る。またケガをしないようにという意味合いも込めて。
その数週間後、今度は中学校の入学式を迎える。
とは言っても広大な敷地の中に小学校と中学校があるためにスクールバスで通うことは変わらない。
中学校の入学式といえど、小学校は普通に授業がある。毎日私服たった小学校時代とは違って中学校は制服になる。隣の柚那ちゃんを見て驚く。
中学校の制服はピンクのセーラー服に黄色のリボンでかわいい。制服がかわいいというのもあるが大好きな柚那ちゃんが着ているからよりかわいさが増しているように見えて仕方ない。
手を握って向かう学校のスクールバス。かわいい制服にツインテール姿の柚那ちゃんを直視出来ずにいる。この制服を見慣れる日が来るのかな。
中学校の入学式を終えて、本来なら早く帰れる。
しかし、校門で誰かと喋っていて帰る気配がなく友達と近くにある公園を目指して歩いていく姿が見えた。何を話しているのだろうと眺めている。
学校が終わって公園に向かう和真。
やっほ〜、やっと授業が終わったのねと話かけてきてくれた。そこには見たことがあるようなないようなショートカットの女の子がいた。
「和真君、紹介するね。隣にいるのは同じクラス、そしてバレエ教室で中学受験してきた朝比奈実夢ちゃんって言うから和真君も仲良くして欲しいな」
どこかで見た事あると思えば発表会で柚那ちゃんと何回か一緒に出ていた子かとそこで何となく思い出したものの話したことはない。
「柚那から話は聞いているよ。照れ屋のかわいい彼氏がいるってね。柚那のことが好きでどこに行くにも一緒で手を繋いでいるって羨ましい。よかったら実夢とも仲良くして欲しいな。自称ショートカットのマーメイドって呼んでいるよ」
そう言われて手を差し出して手を握ると少し顔を赤くなった。
すると実夢さんはかわいいと和真を抱きしめた。また1人、新しいお姉さんが増えたような気がして嬉しかったがあくまでも柚那ちゃんの友達の位置づけということを先に伝えた。
「それはもちろんだよ。柚那はお顔がかわいいだけでなく、声もかわいいし、スタイルは同い年の子と比べたら群を抜いているからね。実夢でさえ柚那に恋しちゃいそうになることあるよ」
それを聞いて柚那ちゃんは恥ずかしそうに冗談でも嬉しいよと答えていた。
実夢さんと別れ、柚那ちゃんと共に帰って行く和真。他にも注目するバレリーナが増えた。




