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憧れの幼馴染  作者: 佐々蔵翔人
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初県外

初県外決定

ケガが治って退院し、スクールバスに乗って学校に通う。授業が終わったあとにバレエ教室に行くといういつもの日常生活が戻って和真かずま喘息ぜんそくになって入院したこと、柚那ゆずなちゃんがケガをして入院することあるの再認識した。


何気ない日時が当然ではなく、ありがたいことだと感謝しなきゃいけないと感じた。毎日会うと手を振ってニコリと笑ってくれる。いつも隣の席に座って学校の敷地に入るまで手を握っている。


和真かずま柚那ゆずなちゃんが好きと思っているからなのか毎日スクールバスで手を繋いでいるし、外で行っても手を握っているのに慣れるということはない。毎回胸が高鳴り、ドキドキしている。


瞬間、瞬間を大切にしないと。どちらかが入院するかもしれない、いつ転校するかもするかもしれないこともなきにしもあらずと思うように心がけていた。


学校帰り、バレエ教室に向かった。

退院したばかりなのにバレエ教室で踊る姿はホントにケガをしていたのか、ずっと練習漬けで中々休みがなかったからリフレッシュになったのか、前よりもキレが増しているように見えた。


女性講師からも賞賛の声が聞こえ、タイミングが合えばまた発表会に出てみた方がいいと言う話が挙がり、待機所で聞いていた和真としても誇らしい気持ちになっていた。


元々実力があるけどもっと上手くなろうと向上心の高い柚那ゆずなちゃん。オーバーワークが故にケガをしてしまったのが要因なのかなと和真は勝手に解釈をしていた。


次の舞台はいつどこであるのか、和真かずまとしてビザやパスポートを取って地球の反対側のブラジルまで行く気持ちでいた。現実問題、どこまで行けるかは不透明だけど。


いつものように柚那ゆずなちゃんと共にバレエ教室に行っていた和真かずまだったが咳がひどくてどうしても行けない日があった。家で休むと言って柚那ゆずなちゃんに伝え、何か進捗しんちょくがあればその都度教えて欲しいとお願いをした。


練習が終わった日没の頃、和真かずまの家の呼鈴が鳴った。マスクをして開けるとそこには柚那ゆずなちゃんがいた。何か進展があって伝えに来たと分かった。


「ねぇ和真君かずまくん、聞いて。来週の土曜日に宮崎県みやざきけん延岡市のべおかしの市民文化会館って所に行くことになったから一緒に来て欲しい理由?ちょっと、言わせないでよ……」


理由って方向音痴だからじゃないのか?その言わせないでよ……って他に何か理由があるのか。


そういえば柚那ゆずなちゃんがどういう人が好きなのか、気になる人がいてという話をしたことがない。というかしたことがないと言うよりもいるよと言われるのが怖くて聞けないという方が正しいのかな。


今度電車に乗る時にそれとなく聞いてみようとパソコンで乗換案内を検索し、駅からの道順を調べて周りに何があるのかも含めてメモをしていた。

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