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学内ぼっちの俺くん(20)は同学年1留年上巨乳お姐さんの尻に敷かれたい。

作者: なーろくん

01.俺くんと同学年1留年上巨乳お姐さん


「しかしいったい誰がこんな手の込んだイタズラを仕組んだんだ?」

手に持つ数独を眺めながら待ち合わせの場所へと向かう俺くん。

正確には、誰かと意図して待ち合わせたのではなくこの数独を解いた結果導き出された場所に向かっているだけなんだけど。

少し昨日起こったことを振り返ってみるか。


×   ×   ×

俺が必修の授業を受けに教室に行きいつもと同じ席に座ったとき、机の中に紙が入っているのが見えてそこには数字と五十音を対応させた表と数独の問題が書かれていたんだよな。

俺は数独についての知識があったから問題を解き五十音に当てはめると俺に今日の13時に待ち合わせ場所に来いとのメッセージが隠されていたんだよな。

×   ×   ×


普通に考えてこんなめんどくさいことする奴は絶対変な奴だし無視するのが一番なんだろうけど、俺も大学内に話し相手はいないし暇つぶしにはなるだろうから、仕方なく行ってやるかと思い待ち合わせ場所に向かう。

「たしか待ち合わせはここの棟の301教室だったよな」

未知の相手との邂逅(かいこう)に不安とワクワクが入り混じる俺くん。

教室のドアを開き中に入る俺くん。

「誰もいない……。少し早かったか?」

と、一息ついた次の瞬間、

「おーりゃあー」

後ろから若い女の声が聞こえたと同時に目を塞がれた。

びっくりした俺は急いで女の手から逃れ距離を取る。

「な、何するんですか!」

と、語気を強める俺。

「いやあ、すまないすまない」

と、頭をポリポリし愛想笑いを浮かべながら謝罪する女。

女は長身の黒髪ロングヘアーでカッターシャツにロングスカートという身なりで美人であった。

女に触られたという事実を噛みしめ嬉しさと興奮のあまり赤面する俺。ニヤニヤ。

「いつも真顔の君がそんな顔をするなんて驚きだよ。君にも感情があったんだねえ」

と、ニヤニヤする女。

そもそもこいつは誰なんだ? やけに馴れ馴れしいな。

「あなた、誰なんですか? 僕のこと知っているようですけど」

「私か? 私は長谷川自然(はせがわしぜん)だ。自然お姐さんと呼んでくれ」

自然お姐さん? ネイチャーネエチャン?

聞き覚えのない名前だな。それに質問の答えにもなっていない。

「いやそうじゃなくて、あなたはなぜ僕のことを知っているんですか?」

と、質問する俺。

「……予想していなかった訳ではないが君は本当に私のことを知らないようだね。まあいつも下を向いて歩いているぼっちの君からしたら当然の反応なのかな?」

なんだこいつ、気持ち悪っ。やばい奴に目をつけられてしまったのか俺は……?

自分の知らない相手が自分のことを知っているという奇妙な状況に恐怖を感じた。

いち早くこの場から立ち去りたい。

俺は隙を見て教室から出ようとするも女に腕を捕まれてしまう。

「おいおい、どこへ行くつもりだい? まだ話は終わってないよ」

終わった。これから俺はこの女に何をされるのか。

そう絶望していた矢先、

「待ってくれよ。私は君とお友達になりたいだけなんだ」

と、意外な言葉が返ってきた。

「え? 友達? 僕とあなたが? 僕はこれから何かされるわけじゃない?」

「君は今までそんなことを考えていたのか。安心したまえ。私は本心から君と友達になりたいと思っているよ。それ以上でもそれ以下でもなくね」

と、優しい声で掴んでいた腕を放してくれた。

「自己紹介がまだ終わっていなかったね。私は君と同じ学科の二年生。つまり同級生だ。年は君より一つ上だけどね」

俺と同じ学科だったのか。それなら俺のことを知っていてもおかしくはないのか? しかしさっきの口ぶりだとまるで俺をいつも観察しているように感じられたが違うのか?

「でもなんで俺の普段の様子まで知っているんですか? 下を向いて歩いているとかそこまで気にします?」

「それは君が私と同じ重度のぼっちだからさ。だから興味が湧いたんだよ。君とはほとんどの授業が被っているけれど君はいつも独りでいつも最前列の席に座っているからね。周りからすれば相当目立っていることに気付いた方がいい」

マジか……。俺そんなに目立っていたのか……。恥ずかしいな……。でも他に座れる席ないんだよな……。

「私もぼっちだからね。話し相手を探していたのだよ。そこでとびきりぼっちの君に目をつけその数独を君がお決まりのように座っている席に仕込んだのさ」

と、俺の手に持つ数独に目線を向ける女。

「もし君が数独を解けなかったとしたら別のパズルを考えたけどね。私はこう見えてパズルをつくるのが趣味なのだよ」

と、エッヘンする女。

ということはこの女が待ち合わせの人物だということか。

「そうだったんですか。まあ納得はできました。で、そのー、これから友達ということでいいんですかね……?」

普通に会話の成立する人間らしいしな。おまけに美人で巨乳だ。だから勇気を出してそう聞いてみた。

「い、いいのかい? 私も留年したせいで独りになってしまったのだが独りはやはり退屈だからね。君が友達になってくれると助かるんだよ」


×   ×   ×


お互いの呼び名だが俺は俺くん、女は(ねえ)さんとネイチャーをかけてネイさんと呼ぶことが決まった。

「さあ、これから私と楽しい大学生活を送ろうじゃないか!」

と、手をこちらに差し出し決め顔のネイさん。

ネイさんがなぜこんな話し方なのかとか時々おかしなテンションになるときがあるとか留年の理由などの疑問点はこれから明かされていくのだろう。

とにもかくにも俺くんと同学年1留年上巨乳お姐さんはこうして出会ったのだ。






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