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赤い月の下で  作者: 黒猫館長
第一章「白い一室での物語」
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第18話「ヤンデレって一回あってみたい気もする。」

 退院から二日後、学校に行かなければならなくなった。咲にはあんなこと言ったけど、いざ行くとなると超気怠いめんどくさい。が母親に車で送ってもらい、四時半には迎えに来てくれるので、そんなことも言ってはいられない。担任と色々話した後、教室に向かった。二階に教室があるので車いすを運んでもらったり、申し訳ない。自らの移動は手すりにつかまりながら頑張って上がってみたが、結構大変だ。結局ほかの人に手伝ってもらう羽目になり、もう一階でずっと過ごしたいと思った。色々準備が整うまでは無理らしいけど。

 

 教室に着くと、けがのことについて担任がクラスメイトに説明してくれた。入学して一か月もたたないうちに入院してしまって、同じ中学以外の人間とは全く面識がないが、これから迷惑をかけるかもしれないと思うとやっぱり通信学校とかにすればよかったかと思ってしまった。やっぱり学校は憂鬱だ。


「お前ホント何があったんだよ。」

「ん?転んだらトラックがちょうど通って足をつぶしてきたんだよ。」

 同じ中学だった人に事情を聴かれるがテキトーに説明する。事件時のことはうろ覚えだし正確なことは話せないのだ。だが、あの女子グループには話をつけておきたい。つーか一回泣かせててやりたい。バックレやがって、俺は根に持つタイプなんだよ陰キャだから。そりゃ自業自得だとは思っているし逃げたい気持ちはわからなくはないけど、俺だけ不利益を食うのは何かむかつく。そして不用意に話して対話の機会がなくならないよう、そこらへんはぼやかして説明しているのだ。逃げそうだし。まあ同じ学校なのだしそのうち会えるだろう。

 昼休み、クラスメイトがしつこいのであしらいながら徐に携帯を開くと、

「…マジか…。」

 メッセージが12通はいっていた。当然咲からのものである。朝八時に一度確認したので、この4時間の間に送信されたものだろう。大体に十分おきくらいに来ているようだ。内容は『千明の学校ってどんなところ?』とか『体調悪くない?』などの簡単な質問ばかりだが、正直12通ともなると返信がめんどくさい。

「うん、後でいっか。」

 もうすぐ授業だし、準備しないといけないからな。ああそれにしても返信ってめんどくさい。

 この学校は1授業1時間半の4限制だ。かなりの集中力が必要ではあるが、割と寝ている人もいた(一人は俺の同じ中学の奴だわ)。やはり自分は勉強が遅れているが、手遅れではない。体育は出られないのでそこで補習してくれるというし、ありがたいがマンツーマンは怖い。

 

 授業が終わり駐車場で母を待つ。まああと十五分くらいで来るだろう。そこでメッセージのことを思いだし返信しなければと携帯を取り出すと、メッセージがさらに増えていた。内容は

『なんで既読スルーするの?』

『もしかして忙しい?』

『一言くらい返事して。』

『なんで返事してくれないの?』

『なんでなんでなんで?』

『どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして』


「…。」

 無言で電話帳を開く。電話をかけてみると思ったより早く出た。

『もしもし?』

「怖いわ。」

 いつの間にヤンデレ属性獲得したんだよ。文章では感情が読み取れない分余計に怖い。咲はというと平常通りの口調で返してきた。

「返信来なかったし、小説のキャラ真似てみた。」

 確かにラノベとかには結構ヤンデレがいる。デレていればいいけど病んでるところを出されたらたまったもんじゃない。そういえばなんで主人公って大体ヤンデレ女子に力で勝てないのだろうか?やっぱり現代っ子はもやし、男は草食化し、女は肉食化したということか。心配しなくとも俺は雑食だ。

「あのなあ、八時から十六時くらいまではずっと学校なんだぞ?あの量の質問返せるわけないだろ。ガラケー勢の返事を打つ遅さなめんなよ。」

「ふーん。」

 興味もないというような返事をしてくる。まああれは素でやってきたわけではないとわかって安心した。いやヤンデレが悪いってわけじゃないよ?一回くらいあってみたいし、そのくらい愛されてみたい気もする。病んでるところばかりだったら困るけど。(調教して治るものなのかな?)

「もう十六時過ぎてるけど?」

「ああ、だから電話したんだよ。」

「そ。…で、千明の学校ってどんなところなの?」

「ん?えーっとなー。」

 早々と話を切り替えてきやがった。そんなに俺の行く学校が気になるのか?まあ質問されて答えないわけにもいくまいと、俺は咲からの質問をひとつずつ丁寧に答えていくのだった。



ははは(@ ̄□ ̄@;)!!これが後々ファンタジーになるなんて誰も想像できまい。…色々できるな。

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