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第七十三話・トラップ・クリアキー


ギルドからの懸賞金も確かに嬉しい誤算だったけど、


あいつらからドロップしたこのレアアイテムはもっと嬉しい誤算だった。


「そう...その嬉しい誤算のレアアイテムの名は......」



【トラップ・クリアキー】


効果は、


宝箱にかかっているどんなトラップも全て無効化できる。



...だ。



「ふふ...このアイテム。冒険をするにあたってめっちゃ需要性が高い

アイテムだよなぁ!」


一回しか使えないのが残念だけど。


「誤って無くさない内に、減ったMPをさっさと宿屋で回復した後、速攻で

こいつをカード化しておかなきゃなっ!」


俺はニコニコ顔でそう述べると、手に取っていたトラップ・クリアキーを

静かにアイテムボックスに再びしまう。


「さてっと...談笑はここまでにして、宿屋に向かおうか、ルコール!」


俺がルコールにそう言うと、ルコールがニコッと微笑みを見せながら敬礼を

ビシッと決めて「オッケー♪」と返事を返す。


そして俺達は再び宿屋を目指して歩き出した。



それからしばらくの間、宿屋への道を歩いて行くと、目の前に結構な大きさの

建物が目に映ってきた。


「ふむ、どうやらあの建物がミュミュの言っていた、ギルドの御用達という

宿屋のようだな?」


「うん、そうみたいだね。あそこに見える看板を見るに、間違いなく

ミュミュの言っていた宿屋だね♪」


俺とルコールは建物の入り口前に置いてある立て看板を見つけ、そこに

『冒険者の憩い』と書いてある文字を確認する。


さて...この宿屋はミュミュやギルマスの二人は安全と謳ってはいたけど、


さっきのカツアゲ野郎みたいに、好戦的な冒険者達が御用達にしている

宿屋だからなぁ。


だからこう殺伐としたイメージを想像して、ここに来てみたんだが......


「.....何か思ってたより、中々小洒落た宿屋だな?」


「だよね。回りにいる冒険者も気を張らず、のんびり落ち着いた感じで

寛いでいるしねぇ?」


俺とルコールは宿屋の周囲を見渡すと、強面な冒険者が多数この瞳に

映ってくるが、乱闘騒ぎを起こそうとか、そんな雰囲気を出している者は

誰ひとりいなかった。


「こんなことでボケッとしてても始まらないし、取り敢えず中に入ろうか、

ルコール。もしかしたら部屋が満席とか言われてしまい、他の宿屋を探さなきゃ

いけなくなるやもしれん!」


「はう!?そ、そうなったら面倒だ!もし他に泊まる宿屋が見つからなかったら、

外で寝る羽目になっちゃうかも!?そんなのは絶対ゴメンだよっ!ほ、ほらレンヤ!

泊まれる部屋が空いてるかどうか、急いで確認しに行くよっ!」


俺の話を聞き、心配で不安を仰がれたルコールが、俺の手を強くガッと掴むと、

宿屋に空き部屋があるのか、ないのか、それを確かめるべく、急ぎ中へ

入って行く。


「ようこそ!冒険者様ぁ~!ギルド御用達の宿屋『冒険者の憩い』へ~♪」


俺達二人が宿屋の中に入った瞬間、俺達の少し前の方のカウンターから見た目で

分かる元気な女性が、キラキラした笑顔でこちらに声をかけてきた。


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