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第四十九話・おっさん、受付嬢を決める。


まず最初に受付嬢が言うには、


さっきも言っていたが、ギルド登録を行った受付嬢がそのギルド登録した

冒険者のその後の冒険サポートの担当をするらしい。


そして次に、


受付嬢にもランク制度というものがあるらしく、


担当した冒険者のクエスト達成率や上昇したランク、そして買い取った素材の

金額によって受付孃ランクが上がっていき、そのランクが上がる事により

給料も待遇も良くなっていくらしい。


最後に受付孃が述べた『サポート』と言うのはその名の通り、受付孃が

担当する冒険者が、冒険をやりやすいように縁の下の力持ちを行う

作業の事らしい。


例えば、達成が比較的に楽なクエストを見つけてきたり...


クエストで発見したレアアイテム等を売る為のオークション環境を

セッティングしたり...


この世界にある『迷宮』と呼ばれるモンスターダンジョンでの

有力な情報の提示するとか...等々。


こんな感じの様々なもののサポートをする行為とのこと。


「なるほどねぇ。受付孃のランク制度か......」


だからか。


だからあのナイスバディや可愛い受付孃の風貌が威風堂々として

いらっしゃるのか!


その回りに屯っている冒険者達を見るに、あの二人の受付孃ランクは

きっと高いんだろう。


そして、その受付孃ランク制度のせいで、他の受付孃さん達も頼りなさそうで

しがないおっさんの俺を誰も担当したくなくとばかりに、そっぽを向けた訳か!


く...!


あっちの世界もそうだったが、この世界もおっさんには世知辛い...


ホンットに、世知辛過ぎるっ!


「そ、それでどうしますか?今なら担当の受付嬢を変える事も可能ですが...?」


俺が無念と怨嗟に悶えていた時、受付嬢がそれを察したのか、グルグルメガネから

覗く、ウルウルした瞳でこちらをジィィーッと見て、そう述べてくる。


そんな受付孃に対し、俺は...


「ん?別に変えるつもりはないけど?」


と、迷う事もない返事を受付孃に返す。


正直言って、あのナイスバディにちやほや&サポートをされてみたくもあるが、

あのサポート数を見るに、おっさんという理由で他のサポート冒険者から

嫌味や蔑みに合うだろうし、


それにさっきの受付孃達の態度を見るに、どの受付孃に行った所で

どうせ塩対応をされるのが目に浮かんでくる。


そんなの、めちゃくちゃヘコむじゃんっ!


...という事で、


俺を無視する事もなく、しかも好感を見せてくれるこの受付孃を

選ぶ事に、一体何の不満や文句があろうものかっ!


俺はおっさんとしての現実的な選択を決めると、受付嬢に顔を向けて

ニコッと微笑むのだった。



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