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第四十三話・おっさん、愚痴をこぼす


「でも今の門番、めっちゃ良い人だったな。あの城のクソ馬鹿共とは

雲泥の差だよ!」


本当、俺があの城で出会った騎士や神官共は、誰も彼もが録でもない、

ゴミのような連中ばかりだったからな。


「それに一番腹が立つのは、あの姫さんの横に屯っていた貴族どもだっ!

俺を見て、ニヤニヤ、ニヤニヤ、ニヤニヤ、ニヤニヤしやがてぇぇええッ!

嗚呼!もう!どいつもこいつも鬱陶しいこと、この上なかったぞっ!!」


それに付け加え、口に出すはおっさん、おっさんと、歳を取った者を

小馬鹿にしやがってさっ!


こっちだって、そこん所は身体の衰えで自覚してんだっつんだっ!


俺は姫さんの回りにいた、大臣や宰相どもの見下しや蔑視によるに

やけた顔を思い出してしまい、イラッとした表情に変わる。


「あはは、それはしょうがないよ♪だってあの城の貴族達って、この大陸

一番の城に勤めているというくだらないプライドのせいもあって、貴族

特有の「俺様は偉いんだぞ!」という思考の持ち主が多いからさ!」


「プライド...ねぇ。確かにそれはビシビシ肌に感じたよ。いい歳した

大人の癖に、何でああも人を平気で見下したり蔑んだりできるんだろうな?」


今日日、子どもでも分かりそうな事ができないなんて。


「一体どういう教育を受ければ、あんな駄目駄目な大人に育つんだろうな?」


「う~ん。それはやっぱり、先祖代々の同じ馬鹿な親を見本として育っちゃう

からじゃないの?」


ああ、なるほど!


自分さえ良ければって、自己チュー精神。


それが延々と子孫へと受け継がれているって事か。


「そう考えると、貴族ってどうしようもないガキくさい連中だよな?」


何であんな連中が、民衆の上に立つ事ができるんだろう?


正直、そういった何様連中のいない環境で育った俺には良く分からんな。


「でもまぁ。貴族の全部が全部、そうじゃないんだけどねぇ~」


「ええ、そぉぉっかぁぁ~!?」


だって、俺が出くわした貴族の連中って、全部クソみたいだったぞ。


「それに、そのクソ貴族どものトップでもある王族の姫さんでさえ、

私偉いんですけどオーラで横柄な態度だったんだぞぉ~っ!」


ああ、今思い出しても忌々しい!


「へ!?ひ、姫さんって、ギガン城のリコット王女の事だよね?」


「そうそう、そのリコット王女さんだよ。あの姫さん、他の勇者には

キラキラな笑顔を振り撒いて会話していた癖に、俺との会話は勿論の事、

目線さえも合わせてくれなかったんだぞ!」


そう、あの姫さん。俺と会話をしている時、目線を俺と合わせないよう、

横や上下と目線をずらして喋ってたからな。


気付いていないと思ったか!


思いっきり、気付いているんだからなっ!


レンヤはそれを思い出し、気持ちがへこんでしまう。


「あ、あのリコット王女がそんな横柄な態度を......??」


「ん?どうしたんだ、ルコール?不思議そうな顔をしてよ?姫さんが

俺を変な目で見た事がそんなに疑問なのか?」


ハテナ顔をして首を傾げているルコールに、俺も同じくハテナ顔をして

首を傾げてしまう。


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