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第二百五十三話・リサーナ・アジョッキン、呆れ返る


「ふう、やれやれですわね......」


まさか、いきなり作戦無しの問答無用で攻撃をしてくるとは。


先程も言いましたが、この城の連中は本当に平和ボケのようですね。


城の守りも思った以上に手薄ですし、この騎士達の連携もへったくれもない。


まさにペッポコな攻撃でした。


「これでは先程の出逢った勇者様達の方が、よっぽどマシじゃないですか......」


あの四人、守備や連携もこの連中よりちゃんと取れていましたしねぇ。


リサーナは城には侵入させないと立ちはだかった行動力と、こちらの力量を

調べつつ、リサーナの隙を見つけて攻撃を仕掛けようとした勇者達の動きと

観察力を思い出す。


「でもまぁ、ギリギリのセーフの及第点ですけどねぇ♪」


そしてリサーナは手を口に前に軽く持っていき、うふふと微笑みんだ後、

勇者達への辛辣な評点を口にする。


そんなリサーナの評点をつけている最中、


「......な、何が起こったというのだ?き、気づけば、あの小娘に突撃して

いったあいつらが床に転がって気絶しているではないかっ!?」


自分の部下達が無惨に倒されている現状に、隊長らしき人物が目を大きく

見開いて驚愕する。


が、


慌てざまの気持ちを素早く冷静へと切り替えると、


「と、とにかく、迂闊にあいつに飛び込むんじゃないぞ、お前ら!じっくり、

じっくりと包囲していき、そしてあいつの隙を見て一気に囲うんだっ!」



「「「「ハッ!了解です、隊長っ!!」」」」



その隊長らしき人物が号令を高々と上げると、他の騎士もそれに続く様に力強く

隊長らしき人物に返事を返す。


「まだ戦う気ですか。ふう~ホント、やれやれですわね。わたくしはただルコール

御姉様の情報を知りたいだけだというのに......」


リサーナは肩を竦め、呆れた表情をこぼしながら、間合いをジリジリと積めてくる

騎士達へと目線を移す。



―――その頃。



「だ、大丈夫ですかぁ~、リコット王女~っ!」


「キャッ!?だ、誰ですか!突然、ノックもせずに入――――って!あ、貴女は

芽々様じゃありませんか!?」


ドアをノックもしないで、いきなり部屋の中へと入ってきた芽々に対し、リコット

王女が身体をビクッとさせ、ビックリしてしまう。


「す、すいません、リコット王女様!緊急一大事の為、オレ達の無礼な行動、

どうかお許し下さいっ!」


芽々に続いて光太郎もリコット王女のいる部屋の中に慌ただしく入ってきると、

慌てた表情で部屋の中を見渡ししていく。


「どうやらあいつの姿は...ないよう......だな?ふう!良かった、間に合った!」


「ふむ......あのドラゴン娘。まだここには......来ていないようだな......」


リサーナがいない事に光太郎はホッと安堵する、そして一緒に部屋を見渡してた

久美も、ここにリサーナがいない事に対して安堵する。


「こ、光太郎様、それに久美様も?ここにはいないというのは......一体どういう

意味なのでしょうか?」


「え、えっと、実はですね......」


慌てた様子でここにやって来た光太郎達に、戸惑った表情を見せてくるリコット

王女に、光太郎が何故ここに慌てて来たのか、その理由を詳しく説明していく。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「りゅ、りゅ、竜人族ぅうっ!?そ、その娘が竜人族と名乗ったですかっ!?」


「え?ああ、は、はい。その竜人族がオレ達に逢った後、城に向かって飛んで

行きましたので、自分達も急ぎ慌てて、その後を追いかけてきたんです!」


「そ、それで、その竜人族は一体どんな人物でしたのっ!?と、歳はっ!?

せ、性別はっ!?な、名前はっ!?」


「えっと、うん...見た目はあたしらとそう変わらない歳だった思うよ?」


目を大きく見開き、動揺した口調で竜人族の特徴を色々問うてくるリコット

王女に、芽々は若干引き気味ながらも、その問いに対して答えを返す。


「後、それから。あいつの性別は多分...あの見た目や声、仕草を見る限りは

女性かな?あ、でも可能性のひとつとして、女装の可能性も否めませんけどねぇ」


「いや、ステータス欄の名前が......リサーナ。そしてその名前の色が赤かった

から......その可能性はゼロだと思う......」


芽々の後、光太郎と久美もリコット王女の問いに、次々と答えていく。


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