表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
249/288

第二百四十九話・使用禁止アイテム



―――場所は戻り、港町ウィーク。



そこではレンヤ達の度肝を抜く様なハプニングが起きていた。



「のうわ!?な、なんだ、これはっ!?こ、こいつら、いきなり砂になって

散りやがったぞっ!?」


掴まえていた魔族達が、突如目の前でガララと崩れ落ち、砂と化していくのに

レンヤが目を見開いて「どういう事!?」と驚きを隠せずにビックリしていた。



「ほほう...ふむふむ......なるほど、なるほど。どうやらこれは細胞を砂と

変える、あのアイテムを使用されたみたいだね?」


驚くレンヤの横でルコールが崩れ散った元魔人族をジィイーッと見た後、

とあるアイテムの使用を思考する。


「はあ?さ、細胞を砂に変える!?そ、そんなアイテムがあんのかよっ!?」


ルコールの告げる衝撃発言に、レンヤはさっきよりも更に目を大きく

見開いて驚いてしまう。


「このアイテムはね、敵に素性がバレてしまった時、それが証拠として

残らないようにと考えられ作られたアイテムでね。主に作戦や任務を

失敗した暗殺者や下端等の後始末、またそいつらが自害をする為に

昔に使用されていたんだよ!」


「昔に使用されていた?」


「うん、そう。今はもう使われていないアイテムだよ。このアイテム、

人の道徳や理念を外れた危険な物と世間から悪評が高くなってね、

だから人族の間では使用禁止アイテムに認定されてたんだよ!」


レンヤの質問に、ルコールは使用されたアイテムの説明を詳しくしていく。


「あ、因みにこのアイテムをもし使用してバレようものなら、即座に

これだよ、こ・れ・っ!」


ルコールが手を首に持っていき、そして首を手刀で斬る仕草をして、

このアイテムを使用した者がどうなるか、その末路を伝えた。


「......死罪って事か」


まぁそりゃそうだろうな。


こんな恐ろしいアイテム、制限も禁止もなく使用される環境なんて

恐ろし過ぎて、気が気じゃないわ!


だって細胞を砂に変えるんだぞ。


そんな物騒なアイテム、いきなり使用されてみろ。


めちゃくちゃヤバ過ぎるって!


......ん?


人族の間では??


「な、なぁ、ルコール。禁止されていると言ってさ、それって人族だけの

話なんだろう?じ、じゃあさ、人族以外......そう、他の種族達にこのアイテムを

使用されて不意打ちを食らっちゃう可能性があるんじゃねぇのか?」


俺は疑問に思ったその事をルコールに聞く。


「あ~はいはい、その心配ね。でもそれなら心配無用だよ、レンヤ♪だって

このアイテムって、相手から使用許可を取らないと使用する事が出来ない

代物だからさ!」


「......し、使用許可?」


「そう、使用許可。相手にこのアイテムの使用許可を取り、そして相手が

それを承認しなければ、このアイテム、使用が許可されない仕組みだから。

とまぁ、そういう訳なので、このアイテムを使用されて不意討ち食らっちゃう

なんて事、決してないからそこは安堵しておきなさいな♪」


「な、なるほど、制限か。それなら安心......かな?」


ルコールの説明を聞いて、俺は取り敢えずホッと胸を撫で下ろす。


「しかしこいつら、そんな危ないアイテムの許可をオッケーするなんて、

よほど自分達の能力に自信があるんだな?」


「そりゃあ、自分達の事を選ばれしエリート種族と勘違いしている節が

あるからね、こいつら~。だからさ、作戦を失敗する事なんては絶対に

ありえないとでも思ったんでしょうねぇ~♪」


レンヤの疑問に、ルコールが呆れた顔でそう答える。


そしてその後、表情を険しく変え、


「だっけどさぁ~!一体どこのどいつなのかなぁ~っ!こんな下らない

アイテムを使った大馬鹿者はさぁ~っ!そのせいでせっかくのボーナスが

台無しのおじゃんじゃないかぁ~~っ!!」


魔人族に禁止アイテムを使用した連中に対して、ルコールが怒りを露にして

腹を立ってしまう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ