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第二百四十一話・ルコールVS魔族


「どうだ、小娘ぇえ?逃げたくとも逃げられない今の状況はよぉお?

怖かろう?恐ろしかろう?ガハハ...ガハハハハハハッ!!」


そしてゼーマロがルコールに顔を向けると、さっきと同じくゲラゲラと

下卑た声で高笑う。


「...............」


「おいおい見ろよ、ザレード!こいつ、恐怖と震えで言葉も出てこない

みたいだぜぇえぇ♪」


「クハハハ!そうみたいだな、ゼーマロ。だがもう遅い!俺達に対して

逆らったんだ!その報いは受け――――」


「......あ、あれは間違いない!?リタイの町でめっちゃ噂になっていた

スイーツ...クロニの実を使ったタルトだぁあっ!?」


下卑た声で小馬鹿にしてくるゼーマロ達なんぞ、まるで眼中にない

ルコールが、ふとゼーマロ横にいるザレードの背後に目線を向けると、

そこにはリタイの町で噂になっていタルトを売っている屋台だと気づく。


「いやっほぉお~~い♪ついてるな、あたしいぃぃ~~~~っ♪」


そしていっても立ってもいられなくなったルコールは、目をキラキラと

輝かせながら、その屋台目掛けて一直線に猛突進して行く。


「き、貴様!まだそんな元気が......って、な、なんだ!このスピードは!?

よ、避けられ――――アギャアアアッ!!」


物凄いコールの猛突進にビビって、慌てて身を構えるザレードだったが、

その身構えが全く間に合わず、ルコールから思いっきり上空へと

ぶっ飛ばされてしまう。


「ザ、ザレードォォオッ!?き、貴様ぁぁあ!よ、よくもザレードをぉぉお!

許さんぞ!炎の業火で焼き斬ってくれるわぁぁあっ!」


『ファイアァァァ・ファン――――』


「......邪魔!どいてっ!!」


「ぐぎゃあああぁぁぁあああっ!!!」


ザレードがやられたのを見て怒り狂ったジラードが、ギフト技...

『ファイア・ファング』を発動させ、ルコールを斬り刻もうとするが、

しかしギフト技を発動させる前に、ルコールから鋭いアッパーを食らって

しまい、ザレードと同様に上空へと思いっきりぶっ飛ばされてしまう。


「―――なっ!?ザ、ザレード!?ジラード!?」


「こ、小娘がぁあ、よくもザレードとジラードをやりやが――――なっ!?

お、おい、小娘!ど、どこに行きやがるぅぅぅうっ!?」


ザレードとジラードの仇を取るべく身を構えるゾガーヤだったが、しかし

自分からドンドン離れていくルコールに、ゾーガヤが血相を変えながら、

それを慌てて追い駆けて行く。


そして、


『逃がすかぁぁあ!身体強化ぁぁあっ!!』


「うりゃあぁぁあ―――――っ!!」


ゾーガヤは、レアギフト技...『身体強化』を発動させて、自分の能力を

底上げし、更にレアギフト技...『漆黒の翼』を背中に生やして大きく

ジャンプすると、ルコールとの距離を一気に縮めていく。


「ヒャハハハッハハ、追い付いたぁぁあっ!さぁ、この炎の斬撃で貴様を

細切れに切り刻んでくれるわぁぁあっ!!」


『ファイアァァァ・クロォォォォォオッ!!』


ルコールとの間合いを摘めたゾーガヤは、どとめと言わんばかりにギフト技...

『ファイア・クロー』を発動させ、自分の両爪に炎をメラメラ宿すと、

ルコールを切り刻むべく、両手を大きく振りかぶって降り下ろす。


――だが、


「な、なんだとっ!?び、びくともしない......っ!!?そ、そんな馬鹿な事が

あるかぁぁあ!て、鉄をも溶かして切り刻む、この俺様のファイア・クローが

全く効かないなんて事が......そ、そんな馬鹿な事があってたまるかぁぁあっ!!

この、この、このぉぉぉぉぉおおっ!!!」


ゾーガヤは信じられるかと、目の色を変えて次々とファイア・クローを

ルコールに撃ち込んでいくが、しかしルコールの身体にはひとつのキズも

つかなかった。


「ハァ...ハァ...ハァ...馬鹿な!馬鹿な!そんな馬――――ぶろげぇえ!」


「うっさいな!いつまで人の背中をドカドカと、叩いとんのじゃあぁぁっ!!」


自分の背中を何度も攻撃してくるゾーガヤに、いい加減にしろとキレた

ルコールが、回し蹴りをゾガーヤに土手っ腹に食らわせ、逆方向のバリアの

壁へとぶっ飛ばした。


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