第百九十五話・勇者達の成長度をチェック
「こちらとしては笑いごとでは全然済みませんよ、芽々様。そのせいで
城の守りが手薄になるわ、仕事が疎かになる部所が出るわ、騎士らの
装備していた鎧や剣や法衣等を根こそぎ持っていかれたせいで、
その補給に翻弄されてしまい四苦八苦するわ......はあ、思い出したら、
また胃がキリキリと痛くなってきましたよ...ううぅ」
レンヤが城を去った後に起きた、様々な苦労ごとを思い出した
カールドが、これ以上思い出したくないといわんばかりにその表情が
しかめっ面へと変り、胃の痛むお腹を手で抑える。
「でもさ~それって仕方がないんじゃないの?だって百パーセント、
あの連中の自業自得なわけだしさぁ♪」
「...うぐ!そ、それに関しては、全く反論の余地はありませんね。
リコット王女様からもキツイお叱りをお受けましたし......」
「でしょ~!まぁこれも高い勉強代だったって思うしかないってっ!
ねぇ~久美ちゃぁ~~ん♪」
「うぐぬ...だ、だから......イチイチ抱きつくな。暑苦しい......!」
いきなり抱きついてくる芽々に、久美は死ぬ程嫌がり、うっとうしがる。
「もう、いやだな~久美ちゃんったら、テレない、テレない♪」
「テレてなんて......いない。このクソ能天気女め......」
「ほらほら、大野さん。雨咲さんもこんなに嫌がってるんだし、いい加減
離してあげなよ!」
「へ~ん残念でした~全然嫌がってませんですぅ~!ねぇ~久美ちゃん♪」
「こ、この女の頭の中には......砂でも詰まっているの......?」
「だ、駄目だこいつ!ま、まったく話が通じないっ!?」
光太郎の注意に全く悪びれない芽々を見て、久美と光太郎は半目な表情で
心の底から呆れてしまう。
「コホン...と、取り敢えず、あのおじさんの事は一旦忘れようか。
それじゃ、大野さん。雨咲さん。今日の特訓も終わった事だし、
いつものステータスチェックをしようか?」
「あ。そだね!ぐふふ~♪今日はわたし結構頑張っちゃったから、
熟練度のやつがガンガン上がっちゃってるかもねぇ~♪」
「ボクはそれプラス......レベルも上がったかも......!」
「それじゃあ、いくよみんな......」
「「「ステータスオープンッ!!」」」
――――――――――――
コウタロウ・クジョウイン
LV18
ジョブ【勇者】
HP【150/300】
MP【60/220】
力【C+】
防【C-】
素【B】
魔【D】
幸【D+】
≪ギフト≫
『瞬歩』...LV2
『識別』...LV1
『光速剣』...LV2
『サンダーストーム』...LV1
『ヒール』...LV1
≪レアギフト≫
『剣性能二倍』
『ステータスオープン』
『剣神の加護』
『光の鎧』
『自然回復(状態)』...LV2
≪状態耐性≫
毒【B】痺【C】石【S】
幻【C】魅【S】即【C】
―――――――――――
――――――――――――
メメ・オオノ
LV15
ジョブ【勇者】
HP【120/330】
MP【20/220】
力【B+】
防【C】
素【A】
魔【D-】
幸【D】
≪ギフト≫
『アイス・ナックル』...LV1
『ファイア・ナックル』...LV1
『クロス・クロー』...LV2
『身交わし』...LV2
『突撃』...LV2
≪レアギフト≫
『緊急回避』LV...2
『アクセサリー効果二倍』
『超・成長』
『ステータスオープン』
『武神の加護』
『自然回復(HP)』...LV2
≪状態耐性≫
毒【B】痺【D】石【D】
幻【A】魅【C】即【S】
―――――――――――
――――――――――――
クミ・アキサメ
LV17
ジョブ【勇者】
HP【50/180】
MP【60/310】
力【C】
防【D】
素【B】
魔【S】
幸【A】
≪ギフト≫
『フレイム・カッター』...LV2
『アイス・カッター』...LV2
『フレイム・ランサー』...LV1
『サイクロン』...LV1
『賢神の加護』
≪レアギフト≫
『ステータスオープン』
『エネミースキャナー』...LV2
『魔法効果二倍』
『緊急回復(MP)』...LV1
『威圧』LV...3
『自然回復(MP)』...LV1
≪状態耐性≫
毒【B】痺【B】石【B】
幻【A】魅【A】即【A】
―――――――――――
光太郎達が自分のステータスをオープンした後、どのステータス項目が
変わったかを、それをチェックしていく。




