表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
181/288

第百八十一話・小悪魔っぽく


「はん。何故泣くか、白いの。お前は自分から主を拒否した。よって、

お前は味方でなしっ!仲間なしっ!」


そんな涙目のアイス・カッターの少女に向け、フレイが炎を纏った剣を

突き付け、蔑む口調としたり顔でそう述べる。


「うう...あ、あれは...その...おじさんの雰囲気から察して、小悪魔っぽく

した方が喜んでくれるかなぁって思っただけだ......もん!」


「こ、小悪魔っぽく!?」


「所謂、ツンデレってやつですよ、レンヤ様♪」


「ツ、ツンデレ!?」


い、言われてみれば、確かに辛辣な言葉を吐きつつも、なんかモジモジと

照れてたような気が......


あ、あれがツンデレというやつなのか!?


......ま、まぁいい。


と、取り敢えず、その事は後で考えるとして、今はこいつらの喧嘩の方を

とめる事がまず先決だ。


「と、とにかく二人とも、喧嘩を今すぐやめるんだ!お前達がやらかしたら、

俺に思いっっっきり、迷惑が降りかかってくるんだよっ!」


アイス・カッターの少女がツンデレかどうかは、一旦横へと置いた俺は、

今はフレイ達の喧嘩を収めるべく、懸命の表情で説得をする。


「うぐ...わ、わかった。流石に主には迷惑をかけられない。口惜しいが

ここは一旦引く!」


フレイはレンヤの説得に応じると、纏っている炎を消して身構えを解いた。


「そ、そっちの白い子も喧嘩は辞めるんだ、いいね!」


「そうっすねぇ~。別に~辞めてあげても構わないんっすけどぉ~。但しぃ~

それには条件がひとつあるかな~!」


「じょ、条件?も、もしかして、キャンセルをしないってやつかな?」


「いいえ。それはもう決定済みだから別にいいっす。条件は他のものっす!」


えっ!?キャンセル却下はもう決定事項なの!?


ウソォォォンッ!?


「ボ、ボクのいう条件っていうのは......そ、その...ボ、ボクにも...そいつ

みたいに......な、名前を...名前をおじさんにつけて欲しいんっすよっ!」


「へ?キ、キミに名前を......かい?」


「はいっす。大体、そこの赤いのだけに名前をつけるなんて、ズルいと

思うしぃ~!だ、だからね、おじさん。ボ、ボクにも...ボクにもおじさんが

考えた名前を是非つけるべきだと思うんっすよっ!」


アイス・カッターの少女が顔全体を真っ赤に染めながら、先ほど述べた

条件をモジモジとしながらレンヤに伝える。


「おい、白いの!主から名を頂戴しようなぞ、図々しい事この上無しだな!

主から名を頂戴するのは我だけでよいのだ!身の程を知れ、身の程をっ!」


フレイが頬を膨らませプンプンしながら、アイス・カッターの少女が言う条件に

異議ありと言わんばかりに威嚇を放つ。


「うっさい!そんなのおじさんの自由勝手だし~。ね、ね、おじさん!おじさんも

ボクに名前をつけたいっすよねぇ~?つけたいっすよねぇ~♪」


アイス・カッターの少女がレンヤのズボンを軽く掴むと、ゆさゆさ揺らしながら

キラキラした羨望した表情でおねだりをしてくる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] (*ゝω・*)つ★★★★★
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ