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第百七十一話・魔法の試し撃ち


「ぐふふふ。では早速、習得した魔法の試し撃ちをしに出かけますかっ!」


「え?試し撃ち?試し撃ちって、こんな夜更けにどこでよ?外に出る為の門の

扉は多分開けてくれないと思うけど?」


「それは分かってる。実はさ、試し撃ちをするに当たって絶好な良い場所を

知っているんだよ!」




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「おや?なんだ、レンヤじゃねぇか?一体どうしたんだ、こんな夜遅くによ?

何か忘れもんでもしちまったのか?」


宿屋に帰ったレンヤ達が再びギルドに舞い戻って来た事にギルマスがハテナ顔で

首を傾げ、何でギルドに戻ってきたのか、その理由をレンヤに訊ねる。


「いやな、ちょいと今からグラウンドとやらを使用したくてよ。確か聞いた所、

ギルドの地下にそういった事を行える施設があるんだよな?」


ギルドの地下にグラウンドがあるという情報を、冒険者達の話す談笑にて

知った俺は、それが本当にあるにかどうかをギルマスに問う様に聞く。


「グラウンド?ああ、確かにそこの奥にある階段を降りた場所にグラウンドは

あるぞ。ランク試験の為やちょっとした決闘なんかを行う為のな。でも新人

冒険者の癖に、よくギルドにグラウンドがある事を知っていたな?」


「泊まっている宿屋にいた冒険者達の話す談笑でな。それでギルマス、

そのグラウンド俺が使っても問題はないんだよな?」


「ああ。勿論だ!但し......ほれ!」


ギルマスがニカッと笑いそう言った後、レンヤの前に手をスゥッと突き出す。


「ん?なんだ、いきなり汚い手を出してきて?」


俺が首を傾げてハテナ顔をしていると...


「汚い言うな!グラウンドの使用料だよ!使用料!使用料は銀貨一枚だ!」


レンヤの言葉にイラッとくるギルマスだったが、気を取り直して改めて

使用料の銀貨一枚をレンヤに請求してくる。


「なっ!?お、お金を取るのか!?セ、セコいな......」


「セコいとか言うな!その金はグラウンドの維持費とかに使うんだからよ!」


レンヤの「嘘だろう!?」というジト目に、ギルマスが慌て顔に変わり、

お金の請求する理由を説明する。


「えっと、ですね、レンヤ様。冒険者はその...き、気性の荒い人が多いでしょう?

ですので冒険者が使用した後は整備やら補修の箇所が多くて、お金がかなり

かかってしまうんですよ。なので申し訳ないんですが、グラウンドを使用する

際には使用料...所謂、カンパを頂いているんです」


ギルマスの後ろにあるカウンターにいた受付孃のサオリナさんが、グラウンドを

使用するのに何でお金を請求するのか、その追加情報を詳しく説明してくれた。


「なるほどねぇ...そういうことか。説明ありがとう、サオリナさん!」


俺は何故お金を取るのかという説明をサオリナさんにされ、納得がいった。


「んじゃ、はい。銀貨一枚ね!」


俺はポッケから取り出した銀貨一枚をサオリナさんに手渡す。


「はい。確かに受け取りました。では、レンヤ様。グラウンドへとご案内を

いたしますので、私の後をついて来て下さい!」


サオリナさんがニコッと微笑むと、俺とルコールを地下グラウンドへと

案内して行く。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「へぇ~!ここが冒険者の噂していたグラウンドかぁ~っ!」


俺達が地下に降りると、そこには予想を超えた大きさのグラウンドが

その目に映ってくる。


「ふふん!どうだ、レンヤ?中々広いグラウンドだろう♪」


「ああ、そうだな。俺はもうちょい、こじんまりしたグラウンドだと思って

いたものだから、かなりビックリしちゃったよ!」


ギルマスのドヤ顔には少しイラッとするが、まぁここは素直に驚いて

おく事とした。


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