第百五十一話・竜娘とその子分達が突撃してきた!
「しっかしあのドスケベ中年めぇ。まさかこんな辺鄙で寂れた場所に
ある店にいたとは......予想外も良い所だったわ!」
自分が想像していた展開と違う感じに、サイドテールの少女が愚痴を
ブツブツと呟いていると、少し離れた後方から、
「ほ、本当ですよおぉぉ~!そのせいでお姉様ったら、表の繁華街にある
お店というお店に突っ込んでは暴れ回るんですものぉお~~!わたくし、
その謝罪や賠償やらでホンット大変だったんですからぁあぁ~~~あっ!」
サラサラストレートヘアを靡かせた少女が、サイドテールの少女が暴れ
回ったというお店すべてにお詫びを何とか終え、悲鳴にも似た嘆きを
発しながら、今しがたヘトヘトのフラフラになって帰ってきた。
「あはは...ゴメンゴメン。つい、感情に身を任せてしまっちゃってさ♪
いやはや、ホントご苦労さんだったねぇ~♪良い子~良い子~~♪」
「へひゃ!い、いいんですよぉ~お姉様ぁ~。わたくしお姉様のお役に
立てるのでしたら、こんな苦労など屁でも――コホン、何でもありません
ですので、エヘヘェ~♪」
サイドテールの少女がサラサラストレートヘアの少女に感謝の賛辞を贈り、
その頭を優しく撫でてやると、両手を頬に添えて頬をポッと赤らめて
身体をクネクネと動かしながら照れてしまう。
「まったく、あいつにはあれほど如何わしい場所には行くなと、
再三釘を刺したというのに......ハァ」
やれやれと言わんばかりの呆れ口調で、サイドテールの少女が嘆息を
ひと息吐いた後、
「......ではあいつ、軽く殺っちゃいますか!」
静かに口を大きく開いて、技を発動させる準備へと入っていく。
「ちち、ちょ!?あああ、姉さんっ!?そ、その膨大なエネルギー波を
あのお店に放つおつもりなんですか!?そんなのもん放っちまったら、
あの店どころか、この辺り一面が全て吹き飛んで焦土と化してしまい
ますよっ!?」
それを見たポニーテールの少女は、慌ててサイドテールの少女の攻撃を
止めようとするが、当の本人は「はて?それに何の問題が?」と真顔で
首を傾げてくる。
「あはは...さ、流石は姉さんですね!その一点の曇りも迷いもなき返答には
マジでホレボレしてしまいますぜ!で、ですが姉さん!ここでまとめて
粉砕なんてチャチな事をするよりも、店の中に突入して兄さんを直接
とっちめた方がきっとスッキリすると思いますよ!」
「なるほど......直接ねぇ。確かにそれも一理ありだね。うむ、しかたない!
取り敢えずあの店ごとあいつを吹っ飛ばすのは止めておくとするしますか!
そんじゃ、あんたの言うように、あのドスケベ中年野郎の下に直接赴き、
贖罪させてやるとしますか!では早速あの店に突入を開始するよ!いいね!
ネージュッ!アンナッ!」
「はい、ルコール姉さまっ!」
「はい、ルコールお姉様っ!」
サイドテールの少女こと...ルコールが目の前に見える暖簾のかかったお店に
突入するべく、ポニーテールの少女こと...ネージュと、サラサラストレート
ヘアの少女こと...アンナリッタに号令をかけると、二人はルコールに向かって
ビシッとキレイな敬礼をして大きな声で返事を返す。
―――――ガラララララッ!!
「ゴオラアァァァァッ!レンヤァァァァァァッ!!」
「はう!?ル、ルコール!?な、何でお前がここ――――アギャ!!」
いきなり引き戸が大きな音を立てて、ガラッと開いたかと思った瞬間、
勢いよく店の中に突入してきたルコールから、レンヤは思いっきり顔を
鷲掴みにされる。




