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第百二十三話・おっさん、何とか罰を決める


「なぁ、ギルマス。罰っていうなら、あれでいいんじゃねぇか?」


「あれ?」


「ほら、あれだよ。前にサオリナさんがやっていた、お詫び金ってやつ!」


レンヤはサオリナの担当冒険者が犯した罰をお詫び金いう形で手打ちに

した事を思い出し、ランカさんの罰もそれでよいのではと伝える。


「お詫び金?ああ、受付嬢の間で行っているという、あの暗黙ルールか!

なるほど、なるほど。確かにそれは良い考えかもしれんな!」


レンヤの述べる案...受付嬢の暗黙ルールをギルマスも思い出したのか、

手のひらを右拳でポンっと軽く叩いて、表情がハッと変わる。


そして、ギルマスはおもむろに親指と人差し指を顎にちょこんと当てて

両目をソッとつぶり、顔を上に傾げると、


「だがしかし、受付嬢達で支払い合うようなレベルの額じゃ、罰としては

少し軽いか。うう~ん、あいつらにやられた冒険者達の知り合いが遺恨を

残さない金額となると......」


ギルマスはランカさんの支払うべきお詫び金...その金額が一体どれくらいが

良いのか、それを真剣に考え悩み、少しずつ見積っていく


そして、


「そうだな。金貨三十......いいや、五十枚くらいが妥当か?それに付け加え、

二ヶ月の謹慎、給金を一年間、三十パーセントカット。そして受付嬢ランクを

ひとつダウン。これが許せる許容ライン、その精一杯の落としどころかな?」


ギルマスは悩み抜いた見積りの結果...ランカの罰の内容をゆっくりした口調で

その場にいるみんなへと告げていく。


「そうですね。軽くもなく、重くない罰としてはそれくらいの罰が妥当かと。

ですが、そのお詫び金の金貨五十枚をどうやってランカさんにお支払いさせる

おつもりなんですか、ギルマス?正直いいまして、受付孃のお給金程度じゃ、

キツイ所のお話...金額ではないと思われますけど?」


サオリナもギルマスの決めた罰に納得はするものの、その罰のひとつである

お詫び金の金貨五十枚。それを一体どうやってランカに支払わせるんだと

ギルマスに問い詰める。


「はぐぅ...それもそうだよな。言ってはみたものの、確かに金貨五十枚なんて

額、ランカに払えるわけもないよな......。しかしなぁ、これ以上金額を下げ

ちまうと、罰とするには少々軽くなってしまうしなぁ~。ぐむむうぅ......」


サオリナのいう正論に対して、ギルマスがどうしたものかと頭を抱えて

悩ませていると、


「ふふん♪あたしに良いアイディアがあるんだけど、聞きたい?」


ルコールがニカッとした表情で挙手をビシッと突き上げると、

ギルマスにそう問いかける。


「よ、良いアイディア?ホ、ホントか、ルコール!」


そんなルコールの見せる余裕の笑みに、ギルマスは期待する表情で

胸を膨らませ「それは一体どんなアイディアなんだ?」と身を乗り出し

問い返すと、


「ふふぅ~ん。それはねぇ~、そのオッパイお化けを借金奴隷として

奴隷商人に売っぱらえばいいんだよ♪」


ルコールはあっけらかんとした表情で、ランカの奴隷落ちを口にしてくる。



「「「「しゃ、借金奴隷ぃぃぃっっ!?」」」」



そんな相変わらずの慈悲なき言葉に、ギルマス達が目を丸くして喫驚して

しまい、再びその身をカチッと石のように硬めてしまう。


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