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俺の弟子はお姫様

「助けていただきありがとうございます。私はステルダム国王の娘エミリー・スチュアートです」


 助けた女の子がこの国の王の娘だったという衝撃的な言葉を聞いた俺。

 

「侍従のテミス・コロミーです。私からもお礼を申し上げます」

 立ち上がり、ペコっと頭を下げてくるテミスさん。


「困ったときはお互い様ですから。俺は冒険者のリュウジといいます」

 2人から自己紹介を受けたから俺もしないと。

 受け答えの仕方はこれで合ってるかな?

 前の世界では偉い人と話すことなんかなかったから受け答えが困る。

「冒険者の方ですか。随分とお強いのですね?レベルはどのくらいですか?」

「まあ…それなりには上げてますかね…」

 エミリーさんにレベルを聞かれたが、曖昧に返しておいた。

 レベルもステータスも答えるわけにはいかない!


 ん?マップに反応があるな。赤い点の集団だ。多分ホワイトウルフの群れだろう。


「ちょっと俺の後ろにいていただけますか?」

「?はい」

 エミリーさんとテミスさんを後ろにかばって魔法を放つ準備をする。

 前から魔法を使いたかったのだ。

 今回はモンスターがいっぱいいるので絶好のチャンスだ。

 このときのために、大量の魔導書を読みまくったのだ。


 予想どうりホワイトウルフの群れがきた。

「リュウジさんモンスターが来てます!」

 テミスさんに大丈夫だと手を挙げて合図を送る。


 ホワイトウルフの群れは俺たちを円状に囲う。


 火属性広範囲魔法 消費MP100 『業火の柱(ファイヤ・ワイド)』!!


 ホワイトウルフの群れの足元に赤い魔法陣が展開される。

 魔法陣から炎の柱が出現し、ホワイトウルフの群れをのみ込む。


「ガァァァルァァァァ!!」



 本当は呪文を唱えないと魔法は使えないのだが、俺の場合は『魔法一覧』というものがあり、そこにある魔法を選択すると無詠唱で魔法を発動できる。

 

 そうこうしているうちにモンスターを全部倒し終えた。

「すごい…!!」

 エミリーさんが目を見開いて呟いた。

 すると、こちらを向いてきた。

「リュウジさんは魔道士なのですか?」

「いえ、魔法より剣の方が多く使うので剣士ですね」

 エミリーさんの問いに答える。

「これだけの魔法が使えて無詠唱で発動できるのに、魔道士ではないのですか!?騎士団の入団試験を受けたら確実に受かりますよ!!」

「俺は自由気ままに過ごす方が好きですから。今のところ騎士団に入る予定はないですね」

 前も言ったと思うが、俺は組織というものが嫌いなのだ。

「ということは、リュウジさんはだいたい暇なのですか?」

 エミリーさんが質問をしてきた。

 暇だけど!なんか仕事がない人みたいな感じでいやだなー!

「はい」

「なら、お願いがあるのですが!!」

 エミリーさんがすごい形相で訴えてきた。

「ど、どうぞ…」

 少し引き気味に答える。

 だって怖いもん!目が爛々と輝いてるし!


「私を弟子にしてください!!」


 突如として、この国の王の娘に、弟子にしてくれ宣言を受けた。

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