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お姫様と冒険者

 私はエミリー・スチュアート。

 ステルダム王国国王の娘だ。

 スチュアート家は代々魔道士として活躍してきた家系だ。

 遺伝子により、生まれたときから莫大なMPを擁している。

 私も生まれた当初から莫大なMPを擁していたが、3歳のころに問題がおきる。

 魔法が使えない。

 魔道士の命と言える魔法が使えないのだ。ブーストのようなスキルは使えるのだ。剣で戦闘もできる。別に剣士の人も過去にいたので剣士でもいい。だが、魔法は使いたい。

 私が通っている『王都学院』の実技の点数はだいたい使用した魔法の難易度で決まる。

 筆記試験ではいつも1位をとっているが、実技ではいつも最下位だ。

 学校では『魔力なし』と言われている。

 MPは魔力とも表せるのである。

 いつも学院では、侍従のテミス・コロミーと一緒にいる。

 毎日授業が終わったらテミスと一緒に、モンスターの出る森で魔法を使う練習をしている。

 父上や母上は、急がなくていいと言ってくれるが、それじゃだめなのだ。


 そんなときに会ったのが、ある少年だった。


 いつものようにテミスと森で魔法を使う練習をしていたら、雄たけびが聞こえた。

 だが、そのときはそこまで声が大きくないから危険度は少ないだろうと考えてその場にとどまっていた。

 雄たけびが聞こえてから数分たったとき、ふと後ろを振り返ると大きいモンスターがいた。

 

「きゃぁぁー!!」

 たまらず声が出る。

 その目と角が恐怖を掻き立て、私たちはしりもちをついてしまった。

 足がすくんで立てない! 

 

 このままじゃ死ぬ―


「!…モオォォ……」


 突如乱入した黒髪全身黒一色の少年が、一発でモンスターを斬り殺した。


 魔法が使えないからせめて剣技は極めようと思って修行してきた私には分かった。

 この少年は私以上に剣を使い慣れている。

 凄く綺麗な剣筋だった。


「えっと…大丈夫か?」


 少年の剣技に見とれていたときに、その少年から話しかけられた。

 まずはお礼を言わなければ。


「助けていただきありがとうございます。私はステルダム国王の娘エミリー・スチュアートです」


 これが彼との出会いである。

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