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いつか結びて月に咲く  作者: クエルア
welcome to the another world
11/14

第10話 朝に入る風呂について

いつも短いけど今回はそんないつもより短め。

 

 ………………暑い。

 目が覚める。するとそこには見慣れない天井が……………見えない。天井すら見えない。なんだこれは。

 (まぶた)に映るは淡い水色。ある程度昇っている太陽が視界にはいり、目が眩む。


 上体を勢いづけて起こし、跳ねるように起き、辺りを見渡してから思い出す。


「……………あぁ、そういや屋根上で寝たんだっけか。」

 そうだ。昨日、泣きついてきた鈴木が俺にのっかかるように寝てしまったために、俺も身動きがとれなくなり、仕方なくそのまま寝たんだった。



 ………そういや鈴木は?


 屋根から下を見渡しても姿は見えない。恐らくは家のなかに戻っているのだろうが……。


「一人にするなっていった奴が自分から一人になるってどうなんだ…………」


 というか、先に起きたのなら起こしてほしかった。まあ、今さらのことである。




 さて、咲は梯子を下り、グリー宅へと戻る。そしてリビングの方へ足を運ぶとそこには。


「あ、結月君。おはようっ」


 台所でなにかを作っている鈴木がいた。

 …………メイド服で。


「…………お、おう。おはよう」


 何故まだそれを着ているんだ、という突っ込みは昨日と同じく押さえ込み、そのままスルーして椅子に座る。そして、舞が今作っているであろう朝食が卓の上に出るまで、本でも読んで時間を潰そうとする咲。

 咲が少し椅子から腰を浮かし、本棚に手を伸ばした。


「あ、あのさっ、結月君っ」

「ん?」

「お、お風呂沸いてるから、入ってきたらどう?」


 それは有難い提案であった。外で寝ていたことで、太陽(地球で見えていた太陽ではないのだろうが便宜的に太陽と呼ぶ)光に晒されていたことにより、今、咲の全身は汗でぐっしょりと濡れていた。

 軽い虚脱感もある。



 風呂に入りたい。最低でも水で流したい。と思った咲。そして、そんな矢先に舞のこの提案である。


 風呂か。入りたいが…………。 


「グリーは?」

「グリーさんは今寝てるよ?」

「風呂使っていいか聞いたか?」

「うん、昨日聞いてある」


 それならば問題ないだろう。というかいつの間に聞いたのか……………。しかし、服はどうしようか。


「制服は洗濯したあと、二、三時間で乾くらしいから、その間は体操服着ればいいんじゃないかな?」


 なるほど。


「んじゃ、入ってくるわ。」

「う、うんっ。あっ、これタオルっ」

「あぁ、あんがと」


 そうして風呂場を探しながら廊下を歩いた。

 …………それにしても何故顔をあわせるたびに赤面しているのか。昨日まで赤面するといっても、そんなに赤みがかってなかったよな?








「あ━━━━━━━━━。生き返るわー。」


 咲は現在風呂に入っている。

 風呂やはりプラスチックとかではなく、木でできていた。

 ちなみにシャワーはない。

 代わりに風呂とは別に、風呂の半分くらいの大きさのものがあり、そこにも湯が沸かしてあった。恐らくこれで流してから入るのだろう。

 なので風呂から風呂桶でそこから湯を汲んで洗い流した。


 とにかく、今言いたいことは朝風呂は気持ちいいということだ。

 とにかく咲は今、ものすごくリラックスしているのだった。

 すべての質問を生返事で答えるくらいには。



「あ、あの、結月君」

「んー?」

「せ、背中流してもいいかな?」

「あーいんじゃない?」

「じ、じゃあ今から準備するね?」

「おーぅ」



 …………ふぅ。あー気持ちいいな。

 というかさっき鈴木の声がきこえたけどなんだったんだ?適当に答えたけど大丈夫かね?まあ、おおかた湯加減はどうとか、そんな話だろ。

 さて、そろそろ上がるかな。

 んっと、もっかい体流すか。

 咲は風呂の椅子に座った。




 ガラッ




「じ、じゃあ背中流すね?」



 …………………うん。なぜ?



『朝起きたら隣に美少女いないかな』となんど思ったことか。

というか何時来てもいいように、半分開けて寝てるからもうそろそろ来てもええんやで(⋈◍>◡<◍)。✧♡

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