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呪われた転校生  作者: にごう
3章:新瀬典貴
73/80

73話 作戦と妨害

電車に乗りながら俺達はどうやって死ぬかを考えていた。

『実際死ぬ訳じゃないんだからなんでもいいんじゃないの?』

葉月がそう言った。俺達三人は一斉に葉月を見た。葉月は驚いた顔をした。

『そんな簡単なことじゃないんだよ!?』

色乃が葉月に怒鳴った。そして葉月が小さくごめんと言った。怒った時の色乃は恐いんだなと思い俺は冷や汗をかいた。そして光馬が話し出した。

『さっき伊瀬に連絡を取ったんだ。そうしたら学校の校舎から飛び降りるのがいいのではないかと言っていた。それに今日だと伊瀬が学校にいるらしく伊瀬以外の先生は途中で帰るらしいんだ』

学校で飛び降り自殺をしろというのは普通教師からは出てくる言葉ではないが伊瀬なりに考えがあってそう言ったのは間違いないと思った。

『俺はそれでいいと思う。い、色乃はどうかな?』

呼びづらいただ苗字で呼ぶと葉月の鉄拳が飛んでくるのだ。これはこれである意味不幸ではないのかと思うくらいだ。葉月はこの光景をニヤニヤしながら見ていた。

『うん・・・の、典貴君の言うとおりでいいよ』

色乃が君をつけるのは問題ないのに俺がさんを付けるとダメらしい。葉月なりに場の雰囲気が重くならないように気遣っているのだろうと思った。しかしやはり葉月はニヤニヤしながら見ていた。本当は彼女だけが楽しんでいるんじゃないだろうか・・・?


そして葉月がポケットから携帯電話を取りだした。

『葉月携帯持ってたの!?』

『お母さんが持って行くの忘れたから借りてきたの。これでその先生と連絡取れるでしょ?』

この辺はしっかりというかちゃっかりしているんだなと思った。そして光馬が葉月の手を取った

『いけるぞ!これでスムーズに作戦を実行出来る!葉月、ありがとう!』

『う、うん・・・・・・・』

葉月の顔が赤くなっていた。これは触れないでおいた方がいいのだろうか?ふと色乃を見ると笑っていた。

そして光馬が葉月の携帯を使って伊瀬に電話を掛けた。するとすぐに電話に出たようだった。

『先生!手段は先生の言ったとおりでいきます!今から学校に向かうのでお願いします!』

光馬は簡潔に伊瀬に事を伝えた。しかしその後光馬の表情が悪い方へ変化していった。

『先生、先生!?どうしたんですか!?・・・・・・ダメだ電話が切れてしまった・・・』

突然伊瀬との電話が切れてしまったらしい。何が起こっているのかはわからなかった。しかし今は電車が駅に着くのを待つしかない。もうすぐ俺達の最寄り駅に着く!

そう思った瞬間突然電車の明かりが消えたのだ。

『な、なに!?』

葉月が声を出した。辺りから『どうなっている!?』と他の乗客の声も聞こえてきた。どうやら俺達に起こっていることではないようだった。しかし次の瞬間電車が急に止まったのだ。そして電車が横に傾いた。

『なんだ!?倒れるぞ!』

光馬がそう言ったと同時に俺達が上側になるように電車は大きな音を立てて倒れたのだ。地面側になったほうの窓ガラスが割れ飛散した。俺達はお互い向かい合うように座っていたので椅子に引っかかり落下は防ぐことが出来た。

事態が収まると下に落ちないように俺は周りの状況を確認した。するとそこには地獄絵図と思えるような状況があった。沢山の人が血を流して倒れていた。

すると光馬が言った。

『たぶん呪いのせいだ。くそっ!全てを巻き込むつもりかよ!』

『な、なんてことなの・・・・・・』

色乃が恐怖に怯えた声を出した。とにかく俺達が無事なのは碇のおかげなのか?

『とにかく皆電車から出るよ!』

葉月がそう言った。俺達は電車の窓を開けて何とか外に出ることが出来た。

『どうすればいいんだ?』

俺はどうしていいのかわからずそう言ってしまった。

『学校へ向かう!もうそんなに遠くないはずだ!』

『で、でもこのままだと呪いが・・・・・・』

色乃が完全に恐怖で怯えて座り込んでいた。俺も怖かったが色乃の手を握った。

『大丈夫行こう!』

そしてそう言って色乃を立ち上がらせた。色乃は震えながら頷いた。

『急ぐぞ!』

光馬が先導して走り出した。俺達はそれに続くように走り出した。


走りながら光馬が話した。

『今考えられるのは呪いが俺達や周り全てを巻き込んで消そうとしている。元々周りを全て憎んで死んでいった呪いなんだ!そもそも色乃の周りだけ何か起こっていたのがおかしかったんだよ!それに今回俺達はその呪いを解こうとしている。何か大きなことが起こっても不思議ではない!伊瀬にも何かが起こったんだ!この様子だと碇も限界なんだ!とにかく少しでも早く呪いを解くしかない!』

『そんな・・・・・・色君・・・』

俺はここでは悔しいが何も言うことが出来なかった。

町では停電により信号機が機能しておらず大混乱が起こっていた。色乃はその光景を見て絶望の顔をしていた。

『これが・・・全部私の・・・・・・せいなの?』

信じられないといった感じだった。俺は色乃の手を強く握って言った。

『違う!色乃のせいじゃない!色乃は悪くないんだ!』

そうだこれは呪いによって起こっていることだ。色乃は関係ない。俺は自分に言い聞かせるかのようにそう言っていた。


そして学校まであと少し時にそれは起こった。

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ブログ にごうきち Twitter @nigo_do_vi
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