表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
呪われた転校生  作者: にごう
1章:新瀬典貴
25/80

25話 空白の時間

目の前にはいつもの天井があった。白くて何もないただの天井だ。

額に手を当てた。熱は下がっている。体も動く。

俺は体を起こして時計を見た。


16時40分


どうやら半日寝ていたみたいだ。俺は立ち上がり部屋を出て階段を下りた。そしてリビングの扉を開けると母さんがいた。そして目が合うと母さんは驚いた顔をしてこちらに向かってきた。

『典貴、大丈夫なの!?お母さん心配したんだから。卓戸先生は疲れが原因って言ってたけど、ずっと眠ったままだったからもう一度呼ぼうか考えていたところなのよ』

半日寝ていただけでどうしてそんなに驚くことがあるんだろうか。俺は不思議な顔をした。

すると母さんが何かを察したかのような顔になり、

『あなた寝ていたのが半日だと思っているでしょ?丸1日寝ていたのよ!』

1日!?俺は慌ててカレンダー機能の付いている時計を確認した。1日経っている。そんなに長い時間寝ていたのか。確かに心配するのも無理はない。

『学校は?』

俺は母さんに尋ねた。

『学校には連絡してあるわよ。明日はどうするの?念のためにもう1日休んでも構わないよ』

あまり休みすぎると佐久野が心配するし、特に体調が悪いということでもなかったので明日から行くことにした。


翌日、学校へ行く為家を出ようとした時

『無理だけはしちゃ駄目よ』

母さんにそう言われた。その時俺には罪悪感が芽生えた。両親には佐久野のことは黙っている。もし自分の子供がそんな危ないことをしていると知ったら黙っていないだろう。必ず止められる。俺はそう思った。

『わかった。何かあったらすぐ先生に言うから』

そう言って俺は家を出た。母さんは心配そうな顔をして手を振っていた。

母さんが見えなくなると俺は急いで学校へ向かった。佐久野のことが気になって仕方なかったからだ。


学校に着いて教室に入ると皆の視線がこちらに向いた。休み明けに来ると珍しい物を見られているみたいでなんだか少し恥ずかしかった。

俺はすぐに佐久野を探した。教室にはいなかった。どうやらまだ来ていないようだ。

そして自分の席について授業の準備を始めた。すると前に座っている段坂が突然振り向いてこちらを見た。

『新瀬君、おはよう!体はもう大丈夫なの?』

心配そうな顔で尋ねられた。

『おはよう。俺はもう大丈夫だよ。心配してくれてありがとう』

そう答えると段坂はニコッと笑った。

『何かの感染症かな?次から次へと休んでいくんだもん。私も気をつけないといけないな』

次から次へと?俺と羽野以外に誰か休んだのか?俺は気になって段坂に尋ねた。

『他にも休んだ人がいるの?』

段坂は一瞬不思議そうな顔をしてから答えた。

『そっか。新瀬君休んでたから他に休んだ人誰か知らないもんね。他は・・・』

段坂がそう言いかけた時

『新瀬おはよう!』

羽野が突然声をかけてきた。今俺は段坂と話しているのにどういうつもりだ?

俺は不機嫌そうな顔でおはようと言い返すと、羽野は段坂の方を向いて

『段坂さん、ごめん。ちょっと新瀬と話があるんだ』

羽野苦笑いしながらそう言うと、段坂はわかったと言って前を向き本を開いて読み始めた。

『廊下で話そう』

羽野はそう言って廊下に向かって歩き出した。俺は何も言わず羽野に付いて行った。


俺と羽野は廊下に出た。

『どういうつもりだよ!急に割り込んできて』

俺は羽野を怒った。周りには人がいたので大きな声では言えなかった。そして、羽野は申し訳ない顔をしてこう言った。

『ごめんな。段坂さんの続きは俺が話すから』

羽野の顔を見ていると何か特別な事情があることに俺は気付いた。いったい何なのだろうか。

『何かあったんだな?』

俺は羽野に尋ねた。羽野は目線を反らし指を額に当て少し悩んだ顔をしてから口を開いた。

『他に休んだ人っていうのが佐久野さんなんだ』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブログ にごうきち Twitter @nigo_do_vi
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ