Egoism is the very essence of a noble soul
人の人生ってやつは、40歳が「正午」ってやつらしい。
80半ばまで生きる世界じゃ、そりゃそうだろう。
ただ、40歳までは上り調子で行くから多少の無理、無茶、無謀、なんてザラでいける。
残念なことに40歳に入ってからは幼児に逆行していくかのように、下っていく。
実際に35歳を過ぎてからは自分も同じく、下っていく感覚を味わっている。
そうして下っていく自分を飲み込みながら、前半生、過去と向き合うものらしい。
老け、歳衰えていく自分と向き合う。
それは、あまりに厳しいものだろう。
尖っていた人物であればなおのこと。
人物や技術を調べるときは、まず年代毎に仕分けをする。
そして、その情報の信憑性でタグ付けをして並べ直す。
その後、周辺情報などバイアスがかかる、その時期、時間固有のものを加味できるように調べていく。
10月3日。
ベルリンの壁は崩壊し、ドイツは統一された。
子供の頃に見たブラウン管に関する記憶の中に、壁を壊す人々と、晴れた青空に大量の風船が舞い踊る映像が残っている。
大量とは言えないが、それなりな数の楽曲。
絶対数として、少ないとは言えないが、とはいえ、活動期間を考えると、あまり多くはない言動。
相対的にみても、活動期間やそのスタイルを考えれば、膨大といえるファンの数。
実在感はない。
存在感はある。
ここまで理解しにくいプロファイルはなかなかない。
さて、ファンクラブの会報ですら過去の再発掘状態のこの人物。
ドイツが東西に別れ、そしてベルリンの壁が崩壊したように、何度かイメージが大幅に変更されている。
しかして、未だにベルリンの壁の一部が保存され、その崩壊が祝われるように。
今少し調べた感想を「彼」の誕生日に合わせて書き綴ってみようか。
非実在の、virtualとしか思えない「彼」について。