還暦ユキオの挑戦2
土曜日の20時更新です…
4がつからおしごとはじめました。
ぼくのなまえはユキオ。60さいです。
まえのおしごとをていねんでやめてからシマリスのシマちゃんとずっといえでアニメみてました。
でもシマちゃんのおともだちのしろウサギがGさんもはたらけっていうから。いまはアイツのおしごとてつだってます。
どうぶつさんたちがつくったクッキーをおみせではんばいするおしごと。
「Gさァァァん! クッキー売ってる?」
おしごとおわったしろウサギがこえかけてきます。やつらは10ぷんしかはたらかないからすぐかえります。ぼくは2じかんもはたらいててえらい。
「きょうはクッキーうれてる。だからもっとたくさんつくればいいとおもう」
「小動物は10分以上働くと血吐いて死にます」
ち、はく! こわいこわい。シマちゃんはぜったいはたらかせちゃダメです。しんだらイヤだから。
『カラ、コロカラ♪』
「ホラ、Gさんお客キタ。いらっしゃせー!」
「いい、いらっしゃせー!」
「お?」
わかいおきゃくさん。あたまボサボサであやしいかんじのおとこのひとがしろウサギみておどろいてます。
「なーんだ里見ィか。不法侵入ですけど」
「ここお店、ボクお客様ね。ここで働いてんのかウサ。リンさん元気?」
「何かもう適当に売りつけちゃってGさん」
「ぼくのすきなレーズンクッキーでいい?」
「イヤ選ばせて。つか店員さんの声、どっかで聞いた事ある気するけど」
え。
あッ。
あああああああああああああああああッ!
おもいだしたー。
まえにしろウサギたちといたずらでんわかけたあいてのひとだこのひと。
バレたらおこられるゥゥ!
ぼくはこわくなってゲロはきました。
「オロロロロロロロロロロロロロ」
「キャーッ! Gさんがマーライオン、Gさんがマーライオン」
「こ、こらウサッ。大丈夫ですか店員さん?」
「……いたずらでんわなんか、して、してまふぇん」
「ん? あー、ハイハイ! いたずら電話の人だ! お前の母ちゃんデーベーソの。えとォ、大丈夫スか?」
とりあえずにげました。
あのひとはおこってなかったみたいだけど。おみせでゲロはいたからてんちょうにおこられます。
ぼくはおこられるくらいならにんげんやめる。
おいかけられるとこわいからはしりました。すうじゅうねんぶりにはしった。はしった。しろウサギもよこをはしってた。
「Gさん、ランナウェイ?」
「ハァハァ、ぼく…………にんげんやめるゥゥゥゥ」
「マジ? ゲロ吐いて人間を超越すんのかGさん!」
「ぜんぶすてて、ぼくシマリスになりたいーッ!」
しろウサギは「つまんね」とかいってどっかいきました。
ぼくはいえにかえるとシマちゃんにきょうあったことをほうこく。すこしひるねしてばんごはんたべてシマちゃんとアニメみてねました。
ゆめでシマリスになってシマちゃんとひまわりのたねたべてみたけど。まずかったです。
つぎのひてんちょうにあやまりました。
シマちゃんがいっしよについてきてくれたから。
にんげんやめなくてよかったです。
それではまた…




