表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

148/229

肩甲骨を意識して使うのがポイント

土曜日の20時更新です…

 横っ腹がね、ほんの気持ちブヨッてしてきたから。


 生まれて初めてダイエットすることにしました。ども、元漫画家のグルホ職員、里見洋介三十歳独身です。


 元々痩せ型で太らない体質だと思ってたのに。


 やっぱ年ですかね。運動もしてませんし。それでダイエット初心者って事もあってか、初手を盛大に間違えてしまったんです……


「ダイエットは食事制限と筋トレだから。イヤ、むしろ食事なんていらないかな。ねえ、ウサくん!」


「里見ィがデブデブだってリンに報告しとく。ダイエット手伝わなくっていいと思うロッキー」


 グループホーム『おだんご』


 毎週土曜日にここでアニマルセラピーやってる脳筋トイプーと白うさぎ。この小動物コンビに相談しちゃったんスよボク。


「ロッキーにはもうちょいソフトなメニューの検討をお願いしたいです。あとウサは黙れ」


 脳筋と喧々諤々やり合って何とか一日茶碗一杯のご飯は確保しました。炭水化物とカロリーを制限するみたいです。それと筋トレ。


 ウサにはボクがそんなに太ってない事を理解させました。小一時間かかったけど。


 リンさんに何言うか、わかったもんじゃないんで。


 そんなこんなでスタートしたボクのダイエット。目標達成はマイナス五キロ。小動物コンビが平日もおだんごに顔出して色々言ってきます。


「里見さんは脂肪を落とすだけでなく筋肉もつけないといけない。腕立て、やってみて」


 仕事中なんスけど。七回が限界でした。


「筋トレはキチンとしたフォームでやらないと。こう……イヤ、違! そうじゃないッ。噛むよ?」


 鬼ワン公め。もうプルプルなんだよ腕。走って逃げるか?


「里見ィは非力なデブだって記録してリンに報告」


 ロッキーのスマホでウサが動画撮っとるゥゥゥッ! 


 こんな姿見られたら……逆にキュンてなるか? イヤ、無理無理無理!


 どうやら面白案件として認識されちゃったみたいで。毎日来るんスよ、コイツら。


「ふあぁ、家まで…………今日休みなんスけど……」


「今は筋トレを習慣化するコトが大切なんだ。さっさと起きて里見さん。ホラ、いつまでおっ勃ててんの!」


「いい画撮れてるよ里見ィ! もっとアホみたいな感じプリーズ」


 最悪ロッキーは仕方ないですトレーナーだし。


 でもな、ウサお前。こないだロッキーのチャンネルで動画上げてたろ。ニ日で十万再生て。リンさんも見てんのかこれ?


 走り込み、初めました。早起きして。


 食事制限もね、やってみると全然苦じゃない。カロリーは成人男性の必要分摂ってます。ロッキーとの面談で副食多めにしてもらったんで。


 何か……ガッチリしてきたのわかる自分でも。力が入る感じ? するんスよ。


 体重は変わんないですが、ウエストが締まって筋肉が付いてきました。これって肉体改造ですよね、ロッキー師匠!


「里見さんに教えるコトはもう、何もないかな。筋肉をデザインするって人生をデザインするのと同じだから。やらなきゃ損損サ」


「ハイ、師匠!」


「何かこの企画つまんないや。もう撮影止めていい? バッテリーの無駄」


「ありがとうウサ」


 こうしてボクの生まれて初めてのダイエット企画は二週間で終了しました。


 あ、企画て言っちゃった。

それではまた…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ