表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

107/229

さすらひ

土曜日の20時更新です……

 意外と大きくてグロ、とか。

 

 尻尾長くてキモ、とか。

 

 ギャアアア、とか。


 言われまちゅね。

 

 何とかハーツの歌で「美しい」とか言われてるもんちゅから。イメージ先行型ッス。


「見たコトある。誰だっけ?」


 白うさぎとキツネが公園ベンチの上から声かけてきたでちゅ。


 二匹して鳩にポップコーン投げちゅけとるゥ~。


「ご、ご無沙汰でちゅウサさん、三助さん。伊吹山の神様にお仕えしてたネズミのモミ蔵ッス」


「おっとこの? アイツ罰ゲームやんないで逃げたんだけど。デコピンで泣かすつもりだったのにィ」


「罰ゲームやなくて何でも言うコト聞くヤツな。頸珠もろてハーレム作る計画がパーじゃ、あのチビ」


 一応古事記にも出てくる荒振神なんスけど……


 まぁ、この自由な感じ? のおかげで今のあっしがいるワケでありまちゅ。


「その節はドーモ。神様は七番勝負でアンタらに負けた後行方不明になっちゃって。あっしもやるコトなくなったから、とりあえず山を出てフリーダムを満喫してるトコなんス」


「……そんなキャラだっけ? モミ次郎」


「モミ蔵な、ウサ。神使っつーのは先祖代々引き継いで勤めるコトになっとるから。コイツのやってるコトってけっこうパンチ効いとるでえ」


 右前足の義手に糸ノコちゅけてるキツネの三助。クレイジー野郎かと思ったけど案外まとも。


「神様いなくなってノンストレスの毎日。けど何か、胸がスースーし過ぎて不安になって……気づいたら叫びながら旅に出てまちゅた」


「うおおおおおおうふッ、て?」


 うさぎ。


「うげぇはわわおえぇッ、て!」


 あっし。


「うわわわわわわわわんわんわんわんわんわんッ!」


 キツネ。吠えたいだけじゃん。確かにテンションは上がりまちゅけど。


 しぱらく皆で叫んだ。


 やっぱ動物同士だと楽しー!


 人間相手は何か気ィ使うんちゅよ。人里降りるまでネズミはDランドの何たらマウスのおかげで好感度高めって思ってたから。


 でも、現実は嫌われモノ。


「そだ! 僕ん家おいでミッキー。リンに乳製品作ってもらって食べよ」


 えッ……今、絶対言っちゃダメなヤツの名前で呼びまちゅた? 消されちゃうよマジで。


「長旅でお腹ペコペコっしょ」


 ウサさん空見上げてから


「ミッキィィィィィィィ!」


「チーズ切ってもらうだけやけどな」


 三助さん遠くを見つめながら


「ミッキィィィィィィィ!」


 言ったらダメって言われたら……言いたくなりまちゅ。うん、わかるわかるテヘ。


 じゃないでちゅ!


 潰されるッスD機関の連中にぃぃぃぃ。


 片手で。ぎゅって。


 ……ま、折角なんでお呼ばれしてみまちゅたけど。

 

 ご主人、わざわざチーズ買いに行ってくれたんス。こないだ丸めた雑誌で駆除されかけたけど。今日は優しかったでちゅ。

 

「そろそろ行きまちゅねー」

 

「公園でゆっくりしてったらええやん。ワシの寝床貸したるでえ」

 

「だよー。この街に住み着きゃいいじゃん」

 

「サンキュ、ウサさん三助さん。でもあっしはもっとこの世界を見てみたい。嫌われモンでも全然気平気。やりたいコトやりてーんス!」

 

「ミッキィィィィィィィ!」

 

 うさぎとキツネは、旅立つあっしが見えなくなるまで手を振ってくれまちゅた。


 さァ、風に乗って気ままに行きまスか。


 あっけらかんと。


 笑いながらね。

それではまた……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ