12話 主人公じゃない勇者が弱そうなのはテンプレだろ?
誠にすいません。 ヒロインは明日登場ですね。 明日まで! 明日までお待ち下さい!
SIDE 勇者
場所は王宮。 零が女神のところに行ってから数時間後の王宮で勇者たちは困惑していた。
「どういうことよ! なんで零がいないの?」
「そうだよ 零くんはどこなのかなぁ〜?」
黒子は明らかに怒っているが美紀も口調は柔らかいが目が非常に怖い。
黒子たちが話している相手は零と同じグループに分けられていたゴミクズゲス3人衆と+2人の5人組たちだ。
「で、でもあいつが・・ 自分で行くって言ったんだ・・ 俺たちのせいじゃない!」
「そ、そうだよ 五未の言う通りだよ!」
「うんうん」
「それに王様が一人生贄出せって言ってたんだ」
と五未が言い逃れしていると他のメンバーも彼に賛同する。
「だからってなんであなたたちだけで勝手に決めるの?」
「黒子の言う通りだよ。 なんで一番弱い零くんなの? おかしいよね?」
「しょ、しょうがなかったんだよ・・・ 姫神さんたちみたいな強い勇者を出せるわけないんだよ・・ 今までどんな勇者も帰ってこなかったんだ・・・ だから僕らの中から出さなければいけないって王様が・・・」
必死に五未は言い逃れようと自分の保身に弁明する
「でも、でも・・・」
黒子は何より零が生きているかわからないから心配で仕方がない。この世界ではまるで力を持たなかった零だ。 少数の盗賊にすら勝てないだろうと思っている。
そして少しの沈黙を破るかのように扉が開かれる
「話は聞かせてもらった。 彼が志願したのは、本当のことだ 彼らを責めないであげてくれ。」
と言いながら国王が部屋に入ってくる
「零は生きているんですか?」
黒子は泣きそうになりながら国王に聞いている。 何とか泣かないでいるのは美紀が抱きしめているからだ。
「それはわからない・・ 今まで誰一人と帰ってきておらんからな。 しかし彼なら・・ と私は思った。 だから剣や支度金を渡した。」
「じゃ、じゃあ まだ生きてるかもしれないんですね?」
黒子はそれを聞いてすぐに笑顔になった、美紀は黙って注意深く国王を観察している。
「ああ、たぶんじゃがな。 でも彼は助けが必要かもしれない。 それを助けに行けるのは君たちだけだ。」
「じゃあ私が行きます!」
と言って黒子は挙手した。
「ああ、わかったが 今のままではすぐに魔物や魔族にやられてしまうからな もっと強くなってから探すといい。 それまでちゃんと修行して探しにいけばきっと彼も見つかるだろう。」
「わかりました!」
黒子は元気いっぱいに返事した。 黒子は絶対に零を見つけて守るという明確な目標ができたからだ、しかし美紀は違った。 美紀の中では
(この国王嘘ついてる。 どうせ死んでると思ってるのに私たちを奮起させるために適当なことを言ってる・・ でも生死は本当にわからないみたい・・・ じゃあ国王のいう通りにするしかないか。 零くんが生きてる可能性は限りなく低い・・ でも今の黒子には言えない・・)
美紀はもともと相手の心を読む読心術に優れていた。 こっちの世界に来たことでステータスが上がって、読心術もスキルとなって現れたのだった。
「じゃあ美紀行くわよ! 絶対零を見つけるんだがら!」
と言って黒子は部屋を出て行った
「う、うん。 待ってよ〜黒子!」
美紀は絶対にこのことを黒子にバレてはいけないと思い、 すぐにいつものような態度に無理やり戻した。
その夜 国王の部屋
そこにはこの国の王と大臣がいた
「陛下も人が悪い。 あんなゴミのようなステータスの勇者が生きてるわけもないというのに・・・ ククク」
「仕方ないであろう? ククク 何せあのゴミ勇者はどうでもいいが他の勇者は非常に素晴らしい。 この国の力になってくれるだろうからな!」
「陛下のいう通りでございますな」
「「ハーハッハハハハ」」
しかしその国王の部屋を覗いてる人物がいた。
「お、お父様・・・ そんなひどいこと・・」
彼女はこの国の王女であった。 彼女は自分の父親の正体を知ってしまった。 彼女はおぼつかない足取りで自室に戻るのであった。
その頃 ゴミクズゲス3人衆
「よかったわぁ 姫神さんに嫌われるかと思ったわぁ・・」
「いや結構マイナスだったんじゃねえか? 五未?」
「そうですね 僕もそう思いますよ。 でもなんであんな嘘言ったんですかね? 国王は。」
「「さあ??」」
「まあいいじゃねえか。 黙ってる代わりにいい物を国王からもらえたんだしな・・」
「それもそうだな」
「これで強くなってハーレム作ろうかな俺!」
「いいなそれ!!!」
ゴミクズゲスの3人は新たな力を手に入れたのであった。
ところ変わって 勇者のたちに割り振られた部屋の一つに一人の男がいた
「いなくなった・・ ようやく神寺がいなくなったんだ・・ あははは」
それは零が一番嫌いなクラスメイトの 池面だった。彼は勇者たちの中でもかなり突出して強く、見た目もいいのですでに侍女を何人も抱いていた
しかし彼はどうしても黒子と美紀を手に入れたかった。 そして都合よく邪魔だった零がいなくなったのだ
「これで黒子と美紀は僕のものにできるんだ。 やっと!」
と言って綺麗な顔で醜い笑顔を浮かべるのであった。
なんかもう三下臭がすごいですね 池面君は。 次は主人公サイドに戻ります




