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決意

作者: 白零志亜
掲載日:2014/11/17

もぅ、この景色も見ることはないんだろうなって思うと、世界は随分違って見えた。

何もかもが色鮮やかで、今まで気づかなかった魅力に今更気付く。

『あれ、この町は、こんなに綺麗なところだったっけ?』

弟の背中を目の前にしながら、一人思う。

『この背中も、こうやってふざけあうことも、もう無くなるのかなぁ』

そう思うと、つい泣きそうになるから、私は弟に怒った。


「ッバァカ!マコのバァカッ!」

「な!?いきなりなんだよ!」

「っべぇっつにぃ?何もなぁいよぉ〜〜だっ」

「あ、もうお前帰ったらお仕置きな?(ニヤリ」

「ふえ!?ごめんなさいっゆるしてっ、、、ぅわぁぁぁ!?」


本当はしちゃいけない二人乗り。

自転車は弟のリズムを刻んで体を伝わる。

目の前にある背中はいつの間にか大きくなってて、随分たくましくなっていた。


「あんたさぁ」

「ん?なに?」

「いいの?」

「何が?」

「私いなくなるけど、あんたあそこにいて、大丈夫なのかって聞いてるの」

「あー、まぁ大丈夫だよ。行く当てもないし、あっても残ると思うなぁ俺は」

「、、、そっか」

「うん」

「まぁっ、あんたがそう言うなら、別にいいけどさー」


弟の体を通り抜けた風が、私にも当たる。

二人のサイドには、二度と見ることがないかもしれない街の景色が流れる。

走馬灯のように、やけに早く、それを目視することもないまま流れ行く。

あぁ。まるで自分の現状みたいだなと、思った。

自分で、自分の意思でそうなると認識する前に、時間は、物事は進んでいく。



もう、戻れない。


私は、一人になる。


いつか望んでいた、これが未来。


そして、多くを望みすぎた、罰。



でも、完全に孤独に落ちるわけじゃない。


大切な人がいる。いてくれる。


それだけは忘れないようにしよう。


それはきっといつか、本当にどん底に落ちた時、私の支えになるはずだから。




流れていく風と、大好きな街の景色。

きっと戻れると信じて、前に進みたい。

支えてくれる人が確かにいること、支えていきたいと思う人が確かにいること。

それを胸に抱いて、いい加減前を向こう。

めそめそしたところで時間は現状はまってなんてくれない。

だから、私は


「ふんっ!いいもぉんだ!私は帰ってくる!必ず帰ってくる!こっそりだって、なんだって!何があったってここは私の町だもん!見てなさいよ!立派に仕事こなして、綺麗になって帰ってきてやるんだから!」

「お姉ちゃんはどうやっても綺麗にはなれないよー」

「うっさいわ!」


前を向け。過去を振り向くな。

今ある世界を愛そう。

この町を、今の自分を、そしてこれからの自分を。

見る間もなく流れていく景色をこの目でまたしっかり見るために。

心配してくれるみんなが、安心して笑ってくれるように!


「さぁ!やってやるさ!しぃさんは笑顔が一番だもんねっ!」


進め。

進め。

まだ先は長い。

必ず帰ってくるため、この背中を弟と呼ぶため。

今はただひたすら、


「進んでやるぅーーー!」



みんなありがとう。

心配かけてごめんね。

でももう平気。

生きていける。

前を向ける。


ありがと^ ^

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― 新着の感想 ―
[一言] ケータイ小説か詩かと思うほど小説らしくない文章 音楽のPVを文章化したようで新鮮さはあった
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