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若菜の海  作者: 白木
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変化

 若菜は、須崎の事が嫌いではない様子。菊の女将から聞いた少ない情報の中では、極端に人見知りをする娘で、殆ど他人とは口をきかないとの事。ぼそぼそと単語であるが、この年頃の多感な少女時代の事、須崎も多くは語らないし、彼も饒舌にべらべらと言う男ではなかった。それが逆に若菜を安心させている部分もあるのかも知れない。ただ、圧倒的に須崎と若菜の接点は少なく、費やした時間も無いのだ。無理の無い事であろう。

 若菜の説明で、栗胡麻、灰胡麻、烏鳩、黒胡麻、ニ引き、刺し羽、モザイク、雑斑、栗ニ引き等、多彩に数百羽も飼っている佐伯鳩舎の中では殆どの羽色の鳩が居る事が分かり、佐伯が、木下と鳩舎に歩いて来た。既に自分の部屋に戻った若菜だが、須崎は彼女に教えて貰いましたと、今得た情報を披露すると、今まで見た事も無い佐伯の笑顔に、少し驚いた。


「はは・・趣味の世界には、どんな老若男女、仕事上の関係も無い。そうか、若菜に色々教えて貰ったか、須崎君。よし、来週の土曜日だが、君を200キロレースの持ち寄りに招待しよう。来るかね?」

「え・あ、はい!」

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