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最終章 夢に
「ふふ・・私など、凡人では測り知れない人だもんね」
「少し分かって来た事があるの」
「それは・・?」
「沢木 純の世界観・・と言うより、地球一国観・・紛争も政争も宗教も一つの国にすれば、争いは消えると言う事よね。それを本気で考えられていたと言うとてつも無い大きな人だと分かったから。だから、優君、麗華ちゃんは、それを継承・研究しようとしてる」
「まあ・・あの子達が?」
「いいえ、私も」
「ふふ・・凄い事ね・・あっちで妻鳥オーナーと一緒にそれを聞きたいわ」
美弥は、妻鳥に声を掛けて、神奈川リゾート施設最上階の展望の良い窓際に、座った。
終始妻鳥はご機嫌の様子だった。三木未優さえ、この頃持て余し気味の、優、麗華の天才振りは、その知識のみが先行し、危うい方向に行きはしないかと言う危惧だった。知識はどんなにも詰め込める。しかし、それが、絶対視するのは、危険な思想に繋がるからだ。その二人の超天才児に見事に若菜と言う、超天才の女の娘が出現した。




