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季節
「うん・・若菜ちゃんが、成長して行く事には大賛成。きっと私も及ばぬ考えが浮かんでいるんでしょうね。芳川靖男君と言う協力者も出て来た事だしね」
眼を細めて、若菜の成長を真近に見ている美弥は、微笑むのだった。
若菜は、語り始めた。
「小谷系・・素晴らしい鳩群で、短距離競翔で抜群の成績を上げてるわ。美弥姉さん、この鳩群を北海道で使翔したい。どう?」
「お任せするわ。広い大地の北海道で飼育するのは、大賛成」
「それについては、鳩舎の改造や、これから提案する事があるの」
「ふふ・・少し知っているわ。繁殖用の鳩舎を、発砲スチロール製で造ったドームにすると言う事でしょう?妻鳥オーナーが自費で数棟建てるって話。既に事業としても今後成り立つ話だしね。工期短縮、自由デザイン」
「はい・・流石に情報が早いですね。沢木グループのネットワークは全部透明ですから」
「そうなのよね・・で?若菜ちゃんの本当の提案って言うのはどこ?本日の」
「きゃは・・美弥姉さんも、未優さん見たいにどんどん先を聞いて来るのね、最近」




