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光芒
「そうなんよ。その扉を解放して無かっただけ。今、一つ、一つ解き放たれて行く気がする。どうしたいのかは、彼女自身に任せるきんね。うちは、彼女の望む方向に協力してあげたい。それが、香月博士の思いでもあるきんね」
「沢木・・純と言う偉大な天才の再来だと言われるのですか?若菜ちゃんが」
未優は頷いた。
「超えるかも知れん・・及ばんかも知れん・・そして、孫である三木 優がその再来になるんかも知れん・・きんど、歯車はもう動いた気がするんよ。うちらでは計り知れない内包したものが、3人にあるきんね。因果じゃとうちも思うよ。きんどこの先は誰にも読めんきんね」
未優も突出した才女であるが、泉のように湧き出る天が与えたもうた才には及ばない事を知っている。
又・・歴史が動き始めたのである。三度、四度・・・この動きは何だろう・・環も思った。




