光芒
若菜は、ズバリと自分の心の揺れを指摘されて、優ににこりと微笑んだ。
「多分・・優君が、もう少し大きくなって、その時競翔に興味が出て来た時に、論理上では測れないものにきっと出会うと思う」
「分かった・・ほんじゃ、お姉ちゃん、この数式ちょっと教えてつか」
差し出された数式とは、既に高校2年レベルのものだった。天才少年、少女とまさしくこの子達は言うのであろう、また、若菜と同様の第六感をも持っている事を悟った。
又シーンは戻る。
「え・・優ちゃん、麗華ちゃんと、若菜ちゃんは、同じ天才児だと言うのですか?」
未優が美弥の驚き顔に対して、頷いた。
「もう、既に3人には分かっていると思う。若菜ちゃんは、ずっと隠して来たんじゃわな。それが、彼女自身を追い込んだ・・その精神力は、突出していたばかりに若菜ちゃんは貝になったんじゃね・・沢木 純と一緒・・因果じゃねえ・・若菜ちゃんには、ずっとずっと先が見えとるのに、自分が制御しょうとする。あの子達が若菜ちゃんに何か学べる事があったら、若菜ちゃんもその事に気付いて行くと思う。まさに、うちもびっくりじゃわ・・若菜ちゃんには」
「あの・・でも、若菜ちゃんは今まで・・」




