光芒
こちらは、若菜と優、麗華達。5歳の子が持ち出す話題では無いが、彼女の大学に起きた爆弾事件の事を話している。この子達もすぐ天才児である事を若菜は悟っていた。質問は、こう言うテロが再び日本で起きるかと言う事だった。
「ううん、終わらない・・けど、もう日本ではこれは実行しないと思う。何故なら、彼らの目的は、自分達の聖地に土足で侵入してくる大学への制裁だったから」
「何故、こう言う事が続くんだろう・・」
若菜が首を再び振る。
「分からない・・けど、本来宗教と言うのは、平和、健康を願って作られたもの、その節理を盲目的に信奉すると言う弱い人間と言う立場を利用しようとする者が居るからだと思う」
「僕は、許せない」
「うちもそうじゃきんね」
二人の言葉に、若菜も大きく頷いた。
「お姉ちゃん、鳩ぽっぽ、僕のおじいちゃんが飼ってたけど、お姉ちゃんもそうなんじゃね」
「うん、そうよ」
「どうして、遠くに連れて行って、戻って来れないかも知れない競翔を行うんかな」
「それは、優君は、もう読んでいると思うけど、川上著、香月博士の書物で書いてあるわ」
「ううん、そう言う根本的な事で無く、競翔家の心理」




