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光芒
「優、ええで。このお姉ちゃんには、特別な意味を持って、今日来て貰うた。優の多分、答えが出せるとしたら、このお姉ちゃんじゃと思う。麗華も一緒にあっちのテーブルで冷たいものでも飲んどいてくれや。わし等は、美弥さんと、これから雑談をするきんの」
とりが笑いながら言う・。
「あの・・済みません、若菜ちゃんは、少々変わっている娘で・・その非礼をお詫びします」
恵比寿が笑う。
「何言うとん、若菜ちゃんは、美弥さんのお供で来て貰うたんよ。そんな儀礼的な挨拶無用じゃわ。そやって、もう皆面識がある。無いのは、佐々木洋司食品部代表だけ。それも後で十分話出来るきんね・・美弥さん」
「は・・?はい・・」
どう言う招きなのか、実直な美弥の思考では思いもつかない展開であった。
美弥は、初対面の佐々木洋司と、向かい合いの席に座った。今も十分な設備を拡張し、鉱物の専門家の間でも非常に高い評価を受けている鉱物館奥の和室は、これまでもリフォームをして来たが、格調高い、和と洋を取り入れた奇抜ながらも素晴らしい造りであった。




