表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
若菜の海  作者: 白木
351/399

目標

「駄目ですね・・若菜さん、何故、この鳩を訓練して来なかったのか・・悔やみが残るでしょう?違いますか?」


 若菜は、しかし、その言葉を肯定するように頷いた。


「はい。残ります。400キロレース以上の参加をしないで、訓練も余りしませんでした」

「それでは、この鳩をこの神奈川から、根室に放鳩すると言う意義は、貴女の思いだけのもので、無謀になりませんか?また、今までのレースから真逆になるコース設定、そして、いきなり1000キロレースに参加させる意義とは?」

「コース設定と、能力とは違うと思います」


 反論する若菜に、世界一の鳩博士に向かって、何て事を言うの?美弥は驚いた。


「ふふ・・」


 香月が笑う。続けて・・


「分かりました・・本心とは逆の言葉を用いましたが、この鳩は、稀に見る正に長距離系の鳩です。当然ながら、既にこの年ならば、1000キロレース以上を1回、2回飛んでいても不思議はありませんが、南部×今西系の非常に晩生な体ですね。やっと、5歳になって出来た体です。つまり・・若菜さんは、分かって居られたのですね。勿論大事に飼育されていた事は分かりますが、育てて来たと言うのが正しいのでしょう。その覚悟と貴女の競翔家としての非常に高い天分を理解しました。まさに・・北海道の大地が生んだ・・この鳩も「竜」ですね。若菜さんしか、この鳩を使翔出来る方は居ないでしょう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ