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若菜の海  作者: 白木
349/399

目標

 「凄いわ・・本当にスケールが違うわ」

 

 美弥が感激していた。若菜は、既に競翔とは国内に留まらず、国際的に今後展開すべきだと言う方向に、深く感銘を受けた。

 

 動き始めたプロジェクト、当然ながら、協会からは、猛然と反対意見が出た。沢木グループの合同鳩舎に、脱協会勧告が出されたのである。しかし、そんな事は予想していた事と、平然ととりは受け止めた。そして、あっと言う間に、国際組織を結成したのである。この流れは止まらなかった。多くの賛同が集まって行くのである。

 

 一泊して、更に集った者は、夢広がる光景を思い浮かべるのであった。

 午後から、又香月に美弥と若菜は共に呼ばれた。香月は、その時間から中国へ行く予定があったのである。つまり、香月は既に自身の夢、沢木 純の夢でもあるが、精力的に動いていたのだった。香月が鳩博士として自分の人生最後の務めであるように、周囲の知らない所で既に動いていた。特に中国大陸からの競翔は、非常に現実味を帯びているとも言う事だ。受け入れると共産部首脳が表明していたのだ。日本国内の政治家も知らない内に・・それはS工大だからこそ可能な事でもある。

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