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若菜の海  作者: 白木
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変化

 うなだれる須崎


「はい・・自分の会社のTOPがしでかした責任です。当然の皆さんの気持ちは分かります。皆さん、今まで有り難う御座いました。私は、ただただ、自分も又無気力にその日だけの心の安らぎを求めてだけ、ここへ通っていた気がします。佐伯組合長の深いご憂慮も分からず、本当に申し訳御座いませんでした」


 菊野女将

「何よ、何なのよ!そんなのすーちゃんに全く関係無いじゃない。全てTOPのしでかした事でしょ?坊主憎けりゃ、袈裟まで憎いって言うの?一従業員であるすーちゃんが、こんな僻地に飛ばされて、営業所の人たちとも会話も出来ない。そんな寂しい思いをしているって言うのに、どうして皆は迎えてやれないのよ!おかしいわよ」


 須崎

「有り難う御座いました。菊野女将さん。そう言って下さるだけで有難いです。でも、今村さん、円西さんの言う事は尤もです。自分がそう言う立場ならきっと同じでしょう。でも、微力ながら、自分は一日でもその解放が出来るよう、色々あたって見ます。それが自分に出来るせめてもの償いですので」


 佐伯の顔が上気した。激怒したのであった。

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