決意2部
「いやいや・・喧嘩になりませんよ。飲み込まれるような気迫を感じました。凄い女性ですよ。緻密であり、戦略家です。俺は、この人とは喧嘩にならないと初対面で思いました」
「へえ・・あんたが、口出し出来んようなイベントやったんじゃね?よっしゃ、うちがほんなら会いに行く。その企画っちゃ、つまり、神部と美弥さんの合作かいね?」
「相変わらず・・鋭いっす。そうです。第2段は、古本市、漫画市、古着市を開催して、創作活動を行うつもりです。食育活動とは文化の継承と言うコンセプトに入りますから、衣食住・・自分達の発想がいかに形になるかを実践したいんです」
「分かった・・ほな、あんたが打ちのめされたか知らんけど、うちが美弥さんをうちのめしてやるわ・・創作をそう一元的な方向で捉えるもんで無い・うちはそう言う事あるきんね。来週に行くわ。丁度、関東圏のファッション村の動きも見たいと思うとったきんね」
「は・・はあ・・」
神部は首を捻った。そんな単純な企画でも無いし、仕掛けでも無いのだが・・
「ええっ!恵比寿さんが企画について意見交換したいと、視察に来られるって!」
美弥が神部から聞いて、再び驚いていた。また同時に、つい今しがた若菜の決心を聞き、こちらも驚いていた美弥だったからだ。




