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若菜の海  作者: 白木
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変化

「あらあ、さーちゃん、いらっしゃい」

「おほ、親方、久し振りです!」

 

 最敬礼する今村と円西・・須崎の顔が凍った。佐伯本人が、こんな場末の居酒屋に顔を出すとは思っても居なかったからだ。佐伯が須崎を見るとすぐ、


「ありゃ、あんた・・」


 ぺこりと頭を下げる須崎だが、非常にバツが悪いと思っている。


「どうもです。ここでお会い出来るとは思っても無かったです」


 佐伯は途端に不機嫌となり、


「帰るわ」


 と言い出した。女将が、二人の表情を見ながら、驚き


「何!何よう、今来たばっかりじゃない。何・・?すーちゃんと何かあるの?おかしいわ」


 須崎が、


「あ・・あの。私がお邪魔でしたら、帰りますので」


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