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成長

「ほとんど、個人事業に近い。採算的に、ここでの利潤は追求しとらんのよ。つまり、静寂の杜、神奈川スタイル」

「知らなかった・・すると、今回イベント事業が立ち上がり、そこの須崎支配人と意見交換して来いとオーナーから言われたのは、何か意味があるんですね・・多分」

「わしにゃあ分からん・・きんど、そこで口出せ言うからにゃ、神部・・お前今回の視察は大きな意味あるんと違うか？」

「はあ・・」

　ヤマチューには動物的勘がある。四半時話をして、神部は更に、しゅっちゅう顔を出している、喫茶「白城」に姿を現した。店を仕切っているのは、佐々木美千代・・*洋司の姪である。美千代と神部は付き合い始めた所であった。

「テルちゃん」

「おう・・」

　奥の何時もの椅子に座ると、美千代がコーヒーをすぐ持って来た。

「早いな・・これ」

「ふふ・・今淹れたとこ・・ぴったりのタイミングでテルちゃん来たきんな」

「はは・・」

*閃きの中で